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2007.02.19

『ジョン平とぼくと(2) ジョン平と去っていった猫』読了

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ジョン平とぼくと(2) ジョン平と去っていった猫』(大西科学/GA文庫)読了。

いやーこれは一体何なんでしょうねー。面白いとは思うんだけど、およそ僕が持っているジャンル意識から半歩ぐらいのズレがあって、読めば読むほどに頭が混乱してきます。一体なんなんだろーこの小説は。

あえて言うならばSFファンタジーとでも称すべきものなんだろうけど、正確にはファンタジー的な世界観で科学的思考実験をやっているような小説と言うべきなのかもしれない。魔力と言うものが世界に普遍的にあって、人々はそれを扱うための技術を身に着けているわけだけど、主人公自身はその魔法と言うものに対しては懐疑的と言うか信頼の置けないものであるという印象があるようで、周囲ではそういうものだと思われている”魔法”に対してもいくつかの視点を持ち込んで、新しい側面を見出していこうとしているように感じられるのだ…って書いて気がついたが、それって作者がHPでずっとやってきたことじゃないか。つまり、大西科学が今までやってきていた、当たり前の日常の中からミステリー、ユーモアを導き出す手法を小説的に使用しているわけなんだな。その一風変ったユーモアが、作者の視点に常に”余裕”をもたらしており、作中の独特ともいえる”ゆるさ”に繋がっているのだろうなあ。

どことなく小林めぐみの『食卓にビールを』と似たような雰囲気ではあるな。日常を理論で再構成しようとしているところなんか特に。ただ、『食卓』は日常をSF的ガジェットを持ち込んでいるのに対し、『ジョン平』はファンタジーを科学で読み直しているともいえるのか。あー『されど罪人は竜と踊る』でも”魔法”的な能力を科学的物質で表現していたけど、あれよりももうちょっと抽象的かもしれない。科学的思考?そのものを持ち込んでいる、と言うことかなあ。うーん、よくわからんなー(オチなし)。

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