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2007.01.29

『精霊の守り人』『闇の守り人』読了

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精霊の守り人』『闇の守り人』(上橋菜穂子/偕成社)読了。

Production I.Gでアニメ化も決定している(スタッフは神山監督を初めとして攻殻を作った人たち) 上橋菜穂子の『精霊の守人』シリーズを読んでみたところ、香気溢れる純然たる和風ファンタジーをすっかり堪能した。方向性としては荻原規子に良く似ていて、ファンタジー的な想像力とキャラクター小説的な部分が相反することなく溶け込んでいるところが良いと思う。戦闘ヒロインと言うにはややトウが立ち過ぎタフ過ぎの感がある主人公バルサが極めてハードボイルドで格好良かった。流浪を余儀なくされる王子チャグムとの暮らしから、自らに課した罰から、少しずつ家族的な愛情を取り戻して行くというプロットなどはどこのレオンだと言う気もするなあ。

『闇の守人』に入ると、『精霊』で自らの過去と向き合う決心をしたパルサの一つの決着が描かれていて、非常に物語の王道の風格さえ漂う安定感がある。その筆運びは決して奇抜でもなければ独創的でもないと思うけど、物語と言うのは新しければ良いと言うものではなく、丁寧に、きちんと流れを紡いでくれるだけで十分に愉悦に浸れると言うことを思い起こさせてくれる。ここではないどこかの世界で、それでも普遍的な人間の物語はそれだけで喜ばしいものなのだと思う。

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