« 現在、バイオリズムが下降線を描きつつも谷の底が見えてきません | トップページ | 『マリア様がみてる クリスクロス』読了 »

2007.01.23

『ネコのおと リレーノベル・ラブバージョン』読了

027330620000
ネコのおと リレーノベル・ラブバージョン』(新井輝 他/富士見ミステリー文庫)読了。

富士ミス文庫の人気作家が一同に会してリレー小説を書くと言うそれぞれのファンを食いつかせようと言う資本主義の正しいあり方でもって成立しながら、その中身のあまりの錯綜かつ迷走によって一体誰にとって喜ばしい作品なのかなあ、などと日常的かつ哲学的な感想を抱いてしまった今作、それぞれの作家が一体どうやって後につなげようか四苦八苦している様子がつぶさにわかるので、ある意味においてとても面白いなあ。

あらすじを簡単に説明すると、新井輝が第一話でリレー小説らしくさまざまな伏線をばらまいて、かつあまり奇抜な展開にはしないように無難な展開を始めて行くかと思えば、新井輝からバトンを受けた築地俊彦がいきなり脱線をぶちかましたときは読者のこっちがずっこけました。なんつーか、新井輝がせっかく張った伏線を生かす気が全然ないのな、築地俊彦…。もう延々とだらだら会話させたと思ったら、さらにオチまでぶん投げやがった!まったく、この空気の読めなさ(あるいは読みすぎなのか?)はある意味、才能なんじゃないかと思いました。
築地俊彦がかました大暴投に、頭を抱えたらしいのが水城正太郎。ぶった切れた伏線を回収するために、いきなりメタに走り始めたのは、まあ苦労したんだろうなあ…。まあこのメタネタを最後の最後まで他の作家も処理に困ったようなんだけれども。水城正太郎の渾身の苦し紛れを、師走トオルが華麗なスルーを決めたかと思えば田代裕彦がさらに韜晦して煙に巻き、結果、悲惨な目に会うのはドジっ子美少女作家(…なのかなあ)吉田加矢たんなのでした。もうどうしようも無くてのた打ち回っているのがありありの無理矢理かつ強引な「そして誰もいなくなった」をかまし、これはいつの間にミステリーになったんだろうと思いつつも、ミステリー文庫だから別にいいじゃんなどということはどうでも良く、何も完結しないまま、アンカーのあざの耕平につづいていく。この時点で、誰ひとり離しをまとめようと言う意図が無く、どうしようもないまま物語は一気に佳境へ。唐突に出てきた助っ人の助けを借りて、黒幕とのラストバトル!ここで注目すべきはきちんとこの話には黒幕がいたんだってことです。一応の下手人を仕立てる虎眼流並みに無理矢理ですが、ラストバトルの末、世界には平和が戻りました。吉田加矢が美少女作家と言う共通認識を読者に残して…。全然簡単じゃすまなかったけど、とりあえずあざの耕平は偉かったと言うことでFA。ええと何の話だっけ?(もうグダグダ)

|

« 現在、バイオリズムが下降線を描きつつも谷の底が見えてきません | トップページ | 『マリア様がみてる クリスクロス』読了 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/29313/13072552

この記事へのトラックバック一覧です: 『ネコのおと リレーノベル・ラブバージョン』読了:

« 現在、バイオリズムが下降線を描きつつも谷の底が見えてきません | トップページ | 『マリア様がみてる クリスクロス』読了 »