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2006.12.17

『逆境戦隊バツ[×]』読了

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逆境戦隊バツ[×](1)(2)』(坂本康宏/ハヤカワ文庫JA)読了。

書影の位置をそろえてみました。

ルサンチマンが原動力となるヒーローと言う一見イロモノ作品のようでありながら、その実、極めて真面目に作られた特撮戦隊小説だった。主人公たちの力の源が世間から虐げられた(と本人が思いこんでいる)ルサンチマンであるということは、その克己が必然的に物語に組み込まれるのわけだから上手い設定だと素直に感心。オタク的主人公が自らの劣等感を爆発させることでヒーローになるわけだけど、逆にヒーローとして自己実現をしてしまっては力が失われてしまうアンビバレンツが出てくるわけだもんな。また、そういう作劇的な部分だけじゃなくて、物語りもヒーロー物らしく熱血に次ぐ熱血でやたらと温度が高いのもいい感じ。まあ単純にヒーロー物というにはその戦いの動機とかテーマになるのが若禿げだったり不倫だったり夫婦仲の問題だったりするのが特殊と言うか、やっぱりこれは、大きなお友達に向けて発信された戦隊物と言うことなんだろーなー。なんか個人的にはやたらと楽しめたのだけど、2冊で完結というのが惜しい。もっとあまりにも日常的葛藤に取り組んでいくヒーローたちのお話が読みたかったよ。

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