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2006.11.18

『ウィークエンド・シャッフル』読了

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ウィークエンド・シャッフル』(筒井康隆/講談社文庫)読了。

以前に別の短編集で読んだ短編も収録されているため、微妙に損をした気分になった。だが、表題作の『ウィークエンド・シャッフル』があまりにも傑作すぎるので別に良いや。筒井康隆の短編としての評判も高く、映画化もされているのでいまさら何を語るべきなのかと言う気もするが、傑作なものはしょうがない。いわゆる当たり前のサラリーマン家庭の週末で、次から次に事件が起こり日常が崩壊していくといった内容。なんか星新一の短編に通じるような不条理なブラックユーモアなんだけど、ありえない展開がありえないまま続いていって最終的に状況が煮詰まった挙句にどうしようもなくなっていく過程があまりにも”リアル”すぎて恐怖する。また、どうしようもないほどに追い詰められた主人公が、ひたすら現実(ここ笑うところ)から目を逸らし続ける描写がやたらと地に足が着いている印象もあって、やたらとシンクロさせられてしまったのにも参った。自分の駄目人間気質をあまりにも狙い済ましたかのような描写で読んでいてつらいぐらいなのだが、なぜか読んでしまう…。まあとにかく、ナンセンスな状況からリアルを生むことが出来る筒井康隆って凄いな作家だな、と言う事を再認識するのだった。別に負け惜しみではない。

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