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2006.11.07

『狼と香辛料Ⅲ』読了

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狼と香辛料Ⅲ』(支倉凍砂/電撃文庫)読了。

今回のホロはマジでひどい。洒落にならん!思い込みの激しい若い男を引っかけて弄んだ挙句にポイ捨てしたようにしか見えねえ!大体、アマーティーは、ロレンスとホロの痴話喧嘩に巻き込まれただけだと思うのだが。思いつめた挙句に暴走したわけで、恋愛の勝負としては最初から勝ち目が無かったのに、本人だけが全くそれに気がついていないと言うどうしようもないほどに救われなさに塗れていてもう正視できません!まあ確かに独善的な上に周りが見えていないところはあるにせよ…ここまでボロカスにされるほどのことをしたのか、こいつは…。ああ、キングオブかませ犬。哀れな男だ。そして、畜生、ホロは魔性の女だぜ!可愛いけど!

しかし、アマーティー視点から見ると、本当にひどい話だよ…。
 

まあしかし、よくよく考えてみれば単にロレンスとホロが喧嘩をして仲直りするだけの話だよなこれ・・・。そんななんでもない出来事をスリリングに、魅力的に描くことが出来るのは並大抵のことではないわけで、作者の手腕はたいしたものと感心する。ただ、やや危うく感じているところが個人的にはあって、それはホロの言うキャラクターが作者の意図を超えて先行している感もあるところだろうか。そもそもこの作者の魅力は、ホロとロレンスを初めとするキャラクターの魅力と、商人同士の駆け引きのスリリングな描写とを両立させているところであると感じるので、現状のキャラクター人気に引きずられていくのは、この作者の良いところを潰してしまうのではないかという危惧が拭えない…。この作者はキャラクター偏重の小説に向いていないのは明らかなので、もうちょっと別の方向に行ってほしいなあ、と思った。新シリーズを始めてもいいんじゃないかと思うのだけど、人気シリーズになるとなかなかそうもいかないのかな。

まあ、余計なお世話なんだろうけどね。

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