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2006.11.14

『AD2015隔離都市 ロンリネス・ガーディアン』読了

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AD2015隔離都市 ロンリネス・ガーディアン』(桜庭一樹/ファミ通文庫)読了。

桜庭一樹の初期作品はあまり良い評判を聞かないのだけど、たまたま手に入ったので読んでみた。これがけっこう面白い。

成人のみ死亡率100%を誇る謎のウイルスが蔓延した新宿を舞台に、政府から見捨てられ、隔離された人々の、死と隣り合わせに生きている姿を、それを見守る傍観者でしかありえない一人の何でも屋の視点から描いている。死に直面した人々のもがきや絶望、そして希望を、決して過剰には描かず、極めて淡々と、いっそ冷徹とさえいえる筆致であるところに今の桜庭一樹に通じるものを感じた。またネットゲー(当時ではバーチャルリアリティかも)的な描写もあって、インターネットの匿名性を題材にしたミステリーとも読める。なかなか意欲的な作品だと思うのだけど、明らかに続き物でありながら続編が出ていないことを考えるとあまり話題にもならなかったようである。いわゆる、早すぎた、と言うことかもしれない。

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