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2006.10.17

『EDGE(5) ロスト・チルドレン』読了

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EDGE(5) ロスト・チルドレン』(とみなが貴和/講談社X文庫)読了。

ついに『EDGE』も完結かー。長かったなー…。

このシリーズは、主人公もその周りにいる人たちも犯人もすべて傷や弱さ、愚かさを抱えているところが好きなんだけど、主人公やその相棒の異能そのものは作品世界をぶち壊しにしそうなほどに強力で、そのアンバランスさが特徴であり魅力でもあったと思うよ。主人公と相棒の近そうで遠い関係にもやきもきさせられたし、読み手のフックにかかる部分が多く、個々の要素をこれでもか、とばかりに詳細かつ念入りに描写する執念にも似た筆力は、相変わらずだったなあ。

今回の事件で錬摩は過去を許すことが出来たわけだけど、正直なところ、これでよかったのかなあと思わないでもない。きちんと向き合うわけでもなく、なんとなくうやむやのうちにやり過ごしてしまったような印象を受けてしまった。うーん…ひょっとして僕は錬摩と宗一郎の関係を根本から誤解していた?この二人の対立関係は過去を知る錬摩とすべてを忘れた宗一郎、過去に囚われた錬摩とこれからしか見えない宗一郎の断絶から生じていたような気がするのだけど、結局単なる痴話喧嘩で決着してしまったような…。まあ、過去に囚われ続けた錬摩と、過去から開放された宗一郎が、お互いの関係を新しいものに作りなおそうとする過程を描いた物語であったと捉えておけばよいのか…。いささか首肯しがたいのだが、何か読み落としているのだろうか…。

ちなみにサスペンスミステリとしては何一つ文句のつけようも無いエンターテインメントでした。ここまで書き込んでくれれば言うことないです。やっぱり今回の犯人の、あまりにも平凡すぎる動機はある意味意表をつかれたよ。どす黒い暗黒ってやつだ。たまらないね(変態)。

次回作にも期待しております…が、一体何年先になるのか検討もつきません。新刊を出してくれれば文句をつける筋合いのものではありませんね。

一つ、よろしく(何をだ)。

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