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2006.10.22

『ゼロの使い魔(9) <双月の舞踏会>』読了

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ゼロの使い魔(9) <双月の舞踏会>』(ヤマグチノボル/MF文庫J)読了。

ヤマグチノボルに対しては散々感想の中で言ってきましたが、取りあえず冒頭における主人公の妄想の暴走振りを読んだ瞬間、「ヤマグチノボルって天才ではなかろーか・・・」と思いました。しょうがない、もうこれは認めるしかありませんね…ヤマグチノボルはすげえってことに。

まあいわゆる天才ではなく緻密な計算に基づいて書いているタイプの作家ですね、と言うのは以前から分かっていたことだけど、それに加えて非常に繊細なものがバックグラウンドにあると言うことに今回ようやく気がついた次第です。

大袈裟な言い方をしてしまうなら、ヤマグチノボルというのは”青春の挫折(しつづけること)”を描き続けている作家なんですよ。あまりにも巧みな萌え要素の扱い方に目を眩まされていたけれど、この作者は、実は(青)少年時代におけるコンプレックスと自尊心、妄想など、その種の感情の描き方が抜群に上手いのです。それが前述の冒頭のシーンに集約されている感じがした。劣等感(『遠く6マイルの彼女』でも重要なキーワードになっていました)のあまり暴走して、好きな相手が自分の事をどう思っているのか悶々として、嫉妬したり奇矯な行動に出たりひどく痛々しく、同時に共感をそそって止まない。こんなに繊細な作品だったとはっ…。正直見くびっておりました。どーもすいません。

まあ小説としてはアレなんだけど(結局それか)。

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