« 人間の持つ方向性というもの | トップページ | 自分を振り返って »

2006.09.14

本を読むと言うことは人生を読むことと同じことだ

たとえそれがフィクションであってもそこから受け取るものは現実と変わらない。もちろん受け取ったものを自己へ反映させる方法には違いがあるだろうけれども。だから本を読んでも現実に対応できないと言うのなら、それは受け取り方が下手ということなのだ。

1.『図書館内乱』 有川浩 メディアワークス

買おうかどうしようか迷いながら日々を過ごし、結局買ってしまった。
この本では、保守的な頑迷さは革新的聡明さに常に打ち破られる定めにあるのだが、正直なところ保守的な頑迷さを強く持つ自分にその容赦無さは堪える。弱者と愚かさに対する視点が一義的に過ぎると感じるのだが、しかし、前のみを見据えてひた走るその姿には大きな感銘を受けた。複雑だ。

2.『EDGE(5)~ロストチルドレン~』 とみなが貴和 講談社X文庫(ホワイトハート)

1.とは真逆に、弱者と愚者しか出てこない作品だ。個人的な共感と言う点においては他のあらゆる作品の追随を許さないのだが、このような作品はどこまでも閉塞していくしかないと言うことを感じさせられたのは皮肉だった。弱さをいとおしむ、愚かさを愛する。それはとても大切なことだけど、過去を慰撫することを出来ても新しい何かを生み出すことは出来ないのだ。

3.『ジョン平とぼくと』 大西科学 GA文庫

圧倒的なゆるさ。その言葉に尽きる。色々と大変なことが起こって、色々な人が泣いたり怒ったりしていたとしても、すべての出来事を受け止める。”ゆるさ”とはそのような余裕にも通じる。それは単に気質の問題ではなく、選択の結果としてのゆるさだ。それは差別しないと言うことで、戦わないと言うことで、そして強いということなのだ。

|

« 人間の持つ方向性というもの | トップページ | 自分を振り返って »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/29313/11899291

この記事へのトラックバック一覧です: 本を読むと言うことは人生を読むことと同じことだ:

« 人間の持つ方向性というもの | トップページ | 自分を振り返って »