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2006.08.04

『月の娘(1)』読了

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月の娘(1)』(渡辺まさき/HJ文庫)読了。

相変わらず、おそろしくニュートラルなおはなしを書く人だなあ、と感心する。

異世界からやって来た魔女の女の子がなし崩しで同居することになってしまう。彼女が自分の世界に戻るためには魔道書を探さないといけなくなった。無理矢理彼女の”使い魔”にされてしまった主人公の明日はどっちだ、と言う話…だっけ?間違ってはいないはずなのに、何か釈然としないのはなぜだろう…。こんなにあからさまに魔女っ子ものテンプレートに沿った話だったのか、とあらすじを書いてびっくりしてしまった。

もともとこの人の作風として、別に対して大きな事件が起こるわけではなくて、当たり前の日常の中でわずかに揺れる人の心情を写し取るとが非常に巧み(と言うか天然かもしれん…)な作家なんだけど、非日常を舞台としておきながら、その非日常すらも日常に取り込んでしまう(言い換えれば飯食ってだらだらとおしゃべりをするようなしょーもなさ)あたりが面白いと思った。

あと、どこにでもいそうな感じのヒロインの可愛らしさは正直特筆ものであると思います。もう本当にそこらへんにいそうな感じの(でも多分いないんだろうな、と言う感じの)魅力があってよいなあ。と言うか、登場してくる人物がみな憎めない感じのほんわかしたトーンに統一されているのが心地よいのだろうな。

・・・でも考えてみると、今のところ登場した人物の一人は”嘘”ついている可能性があるんだよな・・・。登場した割りに物語にぜんぜん関わってこなかった人が多いのだけど、おそらくはこの中の一人が”敵”なんだろーな。意外と一筋縄ではいかない話かもしれない(と言いつつぜんぜん違う第三者が敵だったら笑うけどね)。

そういえば、久しぶりに山田秀樹の絵が見れたのはうれしい。昔から好きなイラストレーターなのだけど、実はこの人、凄い漫画の才能がある人だと思うので、またどっかで短編を書いてくれないかなあと思う次第である。

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» 月の娘一巻/著:渡辺まさき【HJ文庫】 [字遊室]
 なにやら久々らしい渡辺まさき氏の新刊。シリーズが前提でしかも売れるという見込みがあるらしく「1」という数字が入ってますね。  お話は、  魔女っこ少女と出会い、彼女の探すものの手伝いをさせられるというもんです。  巻き込まれすとーりー。  ほのぼのとした下町な雰囲気の中、ちょっぴり非現実が混ざったお話でした。ほとんどがどこかの誰かの日常を追いかけている感じです。どこかの誰かじゃなくて主人公だけどね^^;  終盤に魔法対戦がありますです。そんなに激しくないけどね。  その際意... [続きを読む]

受信: 2006.08.08 09:11

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