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2006.05.24

『GOSICsⅡ -夏から遠ざかる列車-』読了

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GOSICsⅡ -夏から遠ざかる列車-』(桜庭一樹/角川ミステリー文庫)読了。

一弥とヴィクトリカのなんでもない夏休みを描いた連作短編集。まさに『ベルゼバブの頭蓋』を前にした嵐の前の静けさみたいな作品。誰一人いなくなった学校の中で、ひっそりと日々を過ごす二人の聖域の秘めやかさこそがこの作品の最大の肝であろうか。謎っぽいものもあるし、二人の近づいているようで離れている関係、のように見えてベタベタな二人の関係も楽しむことが出来るが、僕がもっとも強く感じたのは静かに閉じているがゆえの完璧な世界だったのだ。お互いがお互いのことを考え、言葉を交わし、時間を共有するその過程こそが、とてもいとおしく儚げに描いているところがこの巻の白眉ではないかと思った(…決して引きこもり小説とか言わないように)。

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