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2006.04.27

『つばさ』読了

484011533801
つばさ』(麻生俊平/MF文庫J)読了。

麻生俊平の久方ぶり(だったと思う)の新刊であります。個人的には『ザンヤルマの剣士』は未だに傑作だと考えていて、お気に入りの作家の一人であります。ただまあ、あくまでも個人的にだけど、色々問題というか弱点を抱えている作家でもあるわけで…。

それはともかく内容については、とりあえず面白かった。ただ一つを除いて平均以下の主人公が美少女たちに囲まれて事件に遭遇し成長するというまったくお約束の集積と言うしかないが、とても丁寧に仲良しな空間を作り出そうとしているので不快感は感じない。その意味ではとても面白い。
だが同時に素直に面白いとは言い難いところもあって。と言うのはあまりに売れ線を狙いすぎている部分のことなのだが、机上に売れ線を狙っていて、要するに現在のエロゲーフォーマットを下敷きにしたハーレムものと言えなくもないのだが、そのわりにはヒロインズの造型がいかにも80年代~90年代的な、いわゆる記号的ではない造型をされているわりにはやっている行為が過剰だったりしてなんと言うかバランスわりーなー、と。上手さよりもあざとさを感じてしまうのは問題だなー。口の悪い言い方をすれば、基本的に地位も名誉もある大人が若者の流行に被れているのを見ているような居心地の悪さを感じてしまうのだ(正直、麻生俊平に”女の子いっぱーい”、”ラブーラブー”とか”萌えー”みたいな作品を書かれても困ってしまうわけで。というかもっと男を出せと。おっさんを出せと。爺さんを出してくれと心の底から願うわけですよ僕は)。

麻生俊平は、インパクトよりもエピソードの作家だと僕の中では定義されているので、実際にはある程度巻を重ねないと分からんので、主人公がこれからどのようなスタンスを獲得していくかによって、この作品の評価は変わりそうな気はします。そのためにもちゃんと続きを出してくれると良いなあ。という所が僕の感じたところです。

いつもの事ですが、作品の内容についてはろくに喋っていませんが勘弁して下さい。

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» つばさ/著:麻生俊平【MF文庫J】 [字遊室]
 知らない著者だけど藤田香氏のイラストに引かれて買ってみた。表紙の女の子が気のせいか釈由美子に似ているのがちょっとイヤだったりして。  お話はシティハンターやアルバイト探偵系のつくりでした。つまり、困っている人がお話を持ってきてそれを助けてあげるというもの。  主人公である奨くんが通う高校にはあるお助け組織が秘密裏にありまして、今回の巻の冒頭で、その組織に所属しているヒロインと接触することで奨くん自身も深く関わっていくことになるのです。  事務所として使われているのがなんと用務員室なん... [続きを読む]

受信: 2006.04.28 14:56

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