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2006.03.12

オタク的価値観にはどうしようもないマッチョさがついて回る

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ランブリング・カレイド <星穹の女帝>戦』(高瀬彼方+黒鉄アクセル/ファミ通文庫)読了。

当初は「カレイドバトル」という設定のあまりにもあんまりさにのけぞったが(少女達がパートナー「彼士」の能力(知性・運動能力・美形度その他)を引き出し、魔法の如き技に変えて戦う格闘競技。ありえねえ)、しかし、読み進めていくと実に良く出来たスポ根ものであるということが分かった。実におもしれえなあ…。

とは言え、この「彼士」と言う設定のあまりに非人間的というか男にとって酷な設定なんだけど、考えてみればポケモンとかその手のカードゲームをやっていることは変わらないのだよな。ある種、そう言った男にとって都合の良すぎる(ブランド感覚でカードのやり取りする。女性の比喩?)設定のパロディ的な側面もあるのかもしれん。何気なくやっているゲームにも、そう言う思想が隠れているんだよ?みたいな。男女の役割を反転させることで、オタク文化のマッチョイズムを浮き彫りにしているような気がするので、実はかなり計算され尽くした設定なのかもしれねえなあ(でもオタクに受けは悪そうだなあ)。

まあ、内容の面白さには何の関係も無いけどね。筆が遅い事で有名な高瀬彼方が今回は原案に回り、新人の黒鉄アクセルにバトンタッチして出来上がったこの作品。当初は全然そんなことを知らなくて、読了後に確認して初めて気が付きましたよ(さすがに遅い?)。しかし、それぐらいに達者な筆致で、全然新人らしさを感じなかったという意味ではたいしたものだと思った。無論、この面白さは高瀬彼方の脚本の力も大きいかもしれないけど。

やっている事はカレイドバトルと言うなんともいえない競技に参加する事になった主人公が、ライバルとなる先輩と戦い、完膚なきまでに敗北し、そこから復活を遂げるまでのお話。意外性も無ければ独創性も無いが、しかし、お話の手続きを真面目にやれば面白くならないわけが無い!高瀬彼方の脚本力はすげーなーと思ったのはまさにこの点で、実に職人技になっていて実に見事なものだと思う。細かな部分のハイテンションや気楽に笑える部分は黒鉄アクセルの手柄かな?ポップで楽しい感じでよいねえ。

前にもどこかで書いたけど、人気作家が原案とかやり始めたら要注意だと思っていたけど、この作品はなかなかに良く出来ていたと思う。面白かった。
 
 
だがまあ、カレイドバトルの設定だけは…なんと言うか意地が悪いよなあ…。

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