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2006.02.09

この作者は個人的な物語の方が僕の肌に合う

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銃姫(6) The Lady Canary』(高殿円/MF文庫J)読了。

相変わらず面白い。しかし、同じ作者の少女小説のレーベル作品を読んだ時に感じた違和感というか、なんともいえない感じがほとんど感じられないのは不思議なことだと思う。その違いは、思うに視点の違いなのではないかと思った。あくまでも印象論なのだが、この作者の少女小説の方だと、実は視点は主人公の視点ではなく、作者の視点(とも言い切れないが…)から語られているのに対し、こちらは、きちんと主人公の視点から語られているように感じた…のだが、これはまたそうとも言い切れないような…。まあいいや、保留。

内容については、現時点では前振りの段階なので特に語ることが少ないけど、次の巻での期待と不安が高まる展開でよいのではないかな。”竜王”の設定については、いかにもあざといなあと思ったものの、セドリックと関係させるために必要なことだったのかーと感心。また主人公たちが身を寄せるゲリラでの生活が非常に穏やかであるのが、いずれ訪れる破局が迫ることを考えるとなかなかヘビーだなあ、と思った。今後、登場人物たちのエゴとエゴがぶつかり合う展開になると思うのだが、結局、”宿命の敵”である竜王に対しても、戦争の元凶と言う”悪”ではなく、セドリックにとって、アンと幸福になるための障害と言う個人的な意味での”敵”という意味なんだろーな。戦争を描きながら、あくまでも個人の物語になっているのが面白い。個人的には、作者が「大きな物語」を書こうとすると迂遠で平坦な印象を受けるので、出来るだけ個人の物語に留めておいて頂けると助かりますね(どうも遠征王シリーズとかは感心出来ないんだよな)。

以上です。あとは速いところ続きを…。

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