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2006.02.20

ガンスリンガーとは死狂いなり

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ダーク・タワーⅢ(上)(下) -荒野-』(スティーブン・キング/新潮文庫)読了。

何も言う事が無いぐらいに面白かった。
この作品はまさしく指輪物語的な想像力が根底にはあるのだけど、そこからアメリカナイズされた冒険小説っぽいマッチョさと、現代小説らしいナイーブさが混在した結果、極めて重厚かつ流麗で突拍子も無い小説となっており、また冒険と試練、喪失と成長など極めて正しい教養小説としての側面と、果てしなく下品で猥雑な泥臭さまでを包括した極上のエンターテインメントと言えよう。

というかキング先生は一体どれだけローランドが好きなんでしょうか。一流のガンスリンガーでありながら彼に降りかかる運命は過酷極まりなく、二巻の冒頭で右手を失うわ病に倒れるは三巻に至ってはその不屈の精神すら均衡を失い発狂の危機にさらされると言うイジメっぷり。喜々としてこんなの書いているキング先生は相当に愉快な人だなあと思いました。やはり男は圧倒的な逆境に立った時にこそ真価を発揮するということなんですかのう。

お、そうか!分かったぞ!これはようするに『不屈の精神を持ったガンスリンガーにあっては自己(おのれ)に与えられた過酷な運命(さだめ)こそかえってその若い闘魂 (たましい)を揺さぶりついには…』と言う話なんですよ!

素晴らしきかなシグルイ。

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コメント

あと書き忘れていたんで追記しておくけど、解説の栗本薫のキングに対するリスペクトのしなさっぷりにはさすがだなあ、と思った。キングに対して”お前とおれ”で会話してるよ…。

大物過ぎる…。

投稿: 吉兆 | 2006.02.21 00:43

むしろオレには、ケンイシカワで漫画にされたダークタワーが見える。

グルグル眼のガンスリンガー
グルグル眼の魔術師

そして俺たちの戦いはこれからだ。

投稿: 背徳志願 | 2006.02.24 21:13

そんなガンスリンガーは嫌だ。

投稿: 吉兆 | 2006.02.24 21:36

ええー。
石川賢で漫画になれば、きっと三巻か四巻あたりで打ち切りだよう?素晴らしいよう。

「出たな!ダークタワー!!」とかで、終わるんですよう。

投稿: 背徳志願 | 2006.02.26 22:44

こ、この石川賢中毒者めッ!萌えー(えー。

つか石川賢は打ち切り云々以前に話が終わってねえじゃねえか!なんだよ「出たな!ダークタワー!!」って…。

投稿: 吉兆 | 2006.02.26 22:56

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