『ライトノベル読みに本当に聞いてみたい10の質問』
『ライトノベル読みに本当に聞いてみたい10の質問 Ver.1.5 』に勝手に答えてみた。
1.尊敬するライトノベル作家は?
冲方丁
そのアグレッシブ過ぎる行動力と格好良すぎる文体は憧れるが、僕とほぼ同時代人と言う事実に打ちのめされます。尊敬と嫉妬ですな。
2.あなたの人生に影響を与えたライトノベル作品は?
いろいろあって特定出来ない。『ロードス島戦記』…と言いたいところだけど、僕の人生観にまで影響を与えたという意味では久美沙織の『精霊ルビス伝説』かなあ。人間とは不完全な生き物で、善でもあり悪でもあると言う当たり前の事実を教えてくれた作品です。それでも人は生きていかなくてはならないのだ。絶望的な(しかし僅かな救いをもたらされた)エンディングは僕のトラウマだったりする。
3.読んだけど生理的に受け付けなかった、どうしても好きになれなかった作品は?
渡瀬草一郎と川上稔。
上手い下手を超越したところのおそらく人生観とか現実認識のレベルで好きになれない。自分でも不思議なくらい好きになれない。はっきり言ってムカツク。大抵の作品は笑って許せる自分が何でここまで拒絶反応が出てしまうのかを自分でも知りたくなって、渡瀬草一郎は『パラサイトムーン』を5巻か6巻ぐらいまでと『空ノ鐘の響く惑星で』を2巻まで、川上稔は都市シリーズを『パンツァーポリス』から『電詞都市DT』(つまりほぼ全部)と『終わりのクロニクル』を3巻くらいまで読んでみた(…我ながら随分読んだな…)がやっぱり駄目だな。何でだ?
4.最も優れたノベライズ作品は?
久美沙織『ドラゴンクエストⅣ 導かれし者たち』
おそらく僕が今まで読んだノベライズの中で最良の一つ。ゲームのノベライズでありながらゴシック・ファンタジーの様相すら漂わせた豪華絢爛かつ退廃に満ちたファンタジー。本来倒されるだけの存在である魔族が単に邪悪なだけではない愛憎を備えているあたりが素晴らしかった。また、本来プレイヤーの分身である勇者に、愛と憎悪と復讐を備えた人間性を付与したのも子供心に衝撃的だった。
5.あなたにとって優れたノベライズとはなんですか?
原作をきちんとリスペクトしながら自分独自の解釈を大胆に込められたもの。原作そのままじゃ駄目だし、好き勝手をやっていいわけでもない。バランスが重要だと思う。
6.ライトノベルに挿絵は必要だと思いますか?
まあ要ると言えば要るが無くても別にかまわない。ただ、読者のイメージの補填としてのイラストは良いけど、イラストが先行しているのは個人的にはマイナスかな。イラストで作品の出来不出来まで判断されてしまうのはいただけない。
7.ライトノベルにあとがきは必要だと思いますか?
まあ要ると言えば(以下略)。でもまあ、作者は作品の中だけで語れば良いんじゃないの?という気はする。
8.書店で知らない作家のライトノベルを買う時の一番の基準は?
冒頭を立ち読みし文章が好みに合うかどうか調べる。あとは勘。
9.おかゆまさき著『撲殺天使ドクロちゃん』について一言(作品を知らなければ「知らない」と答えて下さい)
一言で言って天才の仕事だと思う。ただ才能が枯れるのもそう遠くは無いと思うけど。
10.あなたにとってライトノベルとはなんですか?
どうしようもない人生における暇つぶしと一時的な安息の手段。
溺れた時の藁。
そんな感じ。
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