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2006.01.31

いたましいいきもの

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荒野の恋 第二部』(桜庭一樹/ファミ通文庫)読了。

これは日常の話だ。一人の少女の、13歳から14歳にさしかかった少女の、平凡な日常の話だ。

少女が少年を好きになり、少年が少女を好きになる。別の誰かが誰かを好きになる。

それは当たり前で、しかし、とても凄い事なんだと、この小説を読むと思い出す。

でも、それは綺麗なだけの物じゃなくて。むしろしんどくて、汚らわしくて、厭わしくものある。

そう感じてしまう”いたましいいきもの”である少女が、傷つき、傷つけられる。

でもその感情は正しい。幼く、脆く、醜くすらあり、そしてすぐに失われてしまうけれど、その傷を受けた心は圧倒的に正しい。

そう思う気持ちが僕の中にある。僕の中の大人になりきれない部分がそう思う。”いたましいいきもの”では無くなった自分がそう思う。

この本には、そう言う正しさがある。

悩む事。思う事。考える事。それが正義である時間と言うのは、なんて残酷で幸福なんだろう。

そう思った。

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コメント

オレも『桜庭一樹はとりあえず買っておく会』として買っておいたぜ。

このシリーズは繊細な魅力があっていいよなあ。Gosickのあざとさも好きだが。

投稿: 背徳志願 | 2006.01.31 23:55

一見穏やかに見えますが、これは戦いの話であって、相当に戦闘的な話だと思うんですよ、これ。

つーか、桜庭一樹の『少女』シリーズはみんなそうなんでけど。

投稿: 吉兆 | 2006.02.01 23:18

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『荒野の恋 第二部』 著:桜庭一樹 桜庭一樹はとりあえず買っておく会(現在会員2名:推定)としてはデフォルトの選択として購入。 これは、いい少女小説でいい心情小説だと思う。結局のところ現実に大人になるっていうことは可能性を削り落としていくということな訳で、迷っ..... [続きを読む]

受信: 2006.02.06 01:29

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