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2006.01.17

のんびりした超人バトルを楽しみましょー

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滅びのマヤウェル この愛がナイフでも』(岡崎裕信/スーパーダッシュ文庫)を読んだ。

面白かった。しかし、他に感想が全然書けないタイプの話である。テンポの良いというかハイテンションな文体は心地よいし、主人公は好感が持てるし、ヒロインたちは魅力的と、はっきり言って貶す方が難しいのだけど、逆に言えばそれだけの話であると言える。勿論、「それだけ」がとても難しいことであるけれどもね。

これは個人的な意見ではあるけど、この作品は極めて低い階層の物語なのだと思う。これは作品のレベルが低いという意味ではなく、物語の動機となる部分、言うなればテーマとでもいうべき部分が、極めて個人的な感情に基いているということだ(つまり、物語のきっかけが単なる偶然であったり、バトルの理由が単なる仲たがいだったりする)。そこには客観的に深刻な動機は無く(個人的には重要ではある)、超常的な要素を抜かせば、本当に単なる恋愛ものレベルの個人的、あるいは日常的なものになるのだ。

現代の伝奇小説は、押しなべて超越的な広がりが無くなって来ていて、どんどん個人の物語になって来ていると言うことを指摘したのは笠井潔であったと記憶しているが(別に批判的な意味じゃなかったはず)、その意味ではこれはまさしく現代の伝奇小説のある種の極みであるといえるかも知れない。つまり伝奇小説日常系、あるいはオカルト日常小説。超常的な現象と超人たちがまったりと日常を過ごしつつ殺し合いをする話になるわけだ。そのミスマッチ感がけっこう斬新なことをやっているのかなあ、と思わなくも無かったりもしなかったりしましたが、まあ結局のところはそんなことはどうでも良く、魅力的な登場人物たちが織り成すキャラクター小説して絶品なのでとにかく面白いなあ、と。

とにかく書く事が無いので、我ながらどうでもいい事を書いているな…。

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