« 分かっちゃいるけど止められない。現実逃避の悲しさよ | トップページ | 人間って案外寝なくても生きていけるもんだな »

2005.12.04

『ネコソギラジカル(下) 蒼色サヴァンと戯言遣い』読了

4061824007
ネコソギラジカル(下) 蒼色サヴァンと戯言遣い』(西尾維新/講談社ノベルス)を読みました。

微妙に感想の時期を外した感もありますが、ともあれ、戯言シリーズの完結編のお目見えでございます。

大方の予想に反して実にまっとうな結末である。人類最強はひたすらに不屈にして不倒であり、人類最悪はひたすらに世界の終りを望み続け、殺人鬼は人を殺さなくなり、戯言使いは正義の味方になりました。それぞれの登場人物たちは、それぞれの役割を十全に果たして、試練を乗り越えて、物語はあるべきところに落ち着いたという意味で、その意味では意外でもなんでもないのかもしれないね。

思うに西尾維新という作家は新伝綺という(おそらく実態の無い)ジャンルから連想される尖ったセンスを持ちながら、作家として本質的な部分ではまっとうなエンターテーナーであるのだろうなあ。キャラクターを立てて動かすということに限定すれば、おそらく同年代の作家の中では飛びぬけた上手さがあるように思いました。まあ、ある種の天才ですな。

もっともそれゆえの歪な部分もあって(キャラクターを大放置、戯言を抜けば三冊が一冊になるような構成など)、そう言うところは読み手の嗜好が分かれる所なのかもしれないなあ、とは思うけど。ここは単に作家として未熟なのか、個性なのか判断が難しいところだと思うので、今後の西尾維新には期待を続けていたいと思います。

戯言シリーズは終わったけれど、零崎一賊のストーリーはまだまだ続いているし、スピンオフ関係はまだまだ楽しめそう…と言うよりも、そもそも戯言シリーズ自体が(未だ語られざる)色々なシリーズの主人公キャラ総出演な物語であって、今後はそれらが主人公の話が読めるのかもしれないなあ。密かに楽しみにしていよう(とりあえず「魔女」の話を希望します)。

|

« 分かっちゃいるけど止められない。現実逃避の悲しさよ | トップページ | 人間って案外寝なくても生きていけるもんだな »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/29313/7001630

この記事へのトラックバック一覧です: 『ネコソギラジカル(下) 蒼色サヴァンと戯言遣い』読了:

« 分かっちゃいるけど止められない。現実逃避の悲しさよ | トップページ | 人間って案外寝なくても生きていけるもんだな »