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2005.12.31

オブ・ザ・イヤー…まあ色々

まあ年末になったことだし、今年読んだ本をを色々振り返ってみた。その中で、「これは世間一般にみても傑作だろう」と思われる作品を、なるべく個人的な嗜好を交えず上げてみた。まあまったく交えないと言うのは不可能だけど。一応、一作者、一作品(あるいは一シリーズ)のみを挙げている。

【一般的に見てもこれ傑作じゃないか?部門】
『四畳半神話大系』 森見登美彦
・薄汚れた四畳半で繰り広げられる紛れもない”SF”作品。パラレルワールドストーリーでもエロゲー構造主義作品とでも解釈出来るけど、とにかくその奇想と流れるように美しい(しかし頭の悪い)文章が心地良い。

『ぴよぴよキングダム』 木村航
・非常に寓話的な要素の強いライトノベル。英文学的な嗜好が読者を選ぶかも知れ無いが、寓意性を含めて良いファンタジーだと思う。

『タイピングハイ! シリーズ』 長森浩平
・続きが出ねー…というシリーズ。ライトノベルにしてハードSFと言う類稀なるジャンルを開拓しているものの、あまりに話題にならなさ過ぎる。打ち切りだけは勘弁して。

『泣き虫 弱虫 諸葛孔明』 酒見賢一
・大嘘孔明伝。酒見賢一と大法螺と大嘘が楽しめる。酒見賢一は前々から変な人だとは思っていたけど、やっぱり変な人でした。大法螺とユーモアを楽しめる人向けだが、それはふざける事とはまったく異なると言う事は理解しておいた方がよいでしょう。

『航路(上)(下)』 コニー・ウィリス
・海洋冒険ものじゃなくて医療…ファンタジー?ミステリー?サスペンス?まあとにかくそんな感じ。全編、「思うように意志の疎通が取れないもどかしさ」に支配された作品で、その意味が解明されるラストシーンには背筋が震える。

『薔薇のマリアシリーズ』 十文字青
・ウィザードリィ風RPG青春冒険小説。RPG的な世界だからこそ説得力のある”リアル”が描けると言う素晴らしい見本だ。現実から乖離していない”痛み”と”喜び”がここにはある。最高。

『電波的な彼女シリーズ』 片山憲太郎
・ある種ライトノベルの見本のような作品。ライトノベル的な過剰さと一般小説のようなバランス感覚が見事と言うか奇跡的。

『絶望系 閉じられた世界』 谷川流
・キャラクター小説のキャラクター達が考察するキャラクター小説論のようなキャラクター小説。ある意味、ライトノベルをここまで解体した作品は空前絶後だと思う。もはやストーリーがどうとかそういうレベルで語る作品ではないな…。

『西の魔女が死んだ』 梨木香歩
・梨木香歩という作家を今まで読んでこなかったのは、ファンタジー者としては大不覚であった。正直すいません。癒し系作家みたいな印象があったのだけど、その皮肉と毒を含めた冷静な眼差しあって、それが描写の美しさと相まって、現実感を失わせないファンタジーになっていると思う。

『ベルカ、吠えないのか?』 古川日出男
・古川日出男を読むことは、僕にとっては正義であり義務。これを落とした直木賞選考委員には怒りよりも憐憫すら感じる。

『荒野の恋 第一部 catch the tail』 桜庭一樹
・萌えゴシックミステリ『GOSIC』や暗黒青春ストーリー『砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない』など幅広い作風を持つ作家だけど、この本が一番僕の好きな桜庭一樹が入っていると思う。幼い少女が恋をして、戦うと言う話。もはやこれは純文学の領域に入っていると思う。芥川選考委員はこう言う本もあると言うことを知って欲しい(マジです)。

『スラムオンライン』 桜坂洋
・ゲームをひたすらやって来た世代にとってはガード不能な作品。あーそうだよ、コミュニケーションが不器用とか言われたって、それが自分の選んできた事なんだよな。それが誇りを持つと言う事であり、また”個”として生きるという意味でもある。

『サマー/タイム/トラベラー』 新城カズマ
・なんと言うか…青春期のもやもやと、このようにありたかったと言う憧れなない交ぜになって、それに望郷の念と将来への不安を付与した化け物のような青春小説。SF小説への入門書としても最適かも。十代に読んで欲しいなあ。

『たったひとつの冴えたやりかた』 ジェイムズ・ディプトリー・ジュニア
・いやー、今更読んですいません。『愛はさだめ、さだめは死』も凄かったけど、一般性を重視してこちらに。泣き小説(なんだそりゃ)としてもハイレベルだけど、やっぱりSF的な情景がすげえよなあ。イメージをするのが大変なぐらいだが。

『クドリャフカの順番 「十文字」事件』 米澤穂信
・一応”古典部シリーズ”の三作目なので、読む前に『氷菓』と『愚者のエンドロール』を読んでおくと分かり易いかも。とにかく”青春ミステリ”として極上と言える作品で、文化祭の期間が舞台になっているのだけど、”お祭”の浮き立つような高揚というものを上手く捉えていると思う。

『射雕英雄伝』 金庸
・まあ今更ですが。歴史的な事件と主人公たちも問題を絡めたストーリーテリングも良いけど、とにかくひたすらにエンターテインメントのオンパレード。ただただ楽しいです。

『老ヴォールの惑星』 小川一水
・日本の若手SF作家ではこの人はトップクラスだと思う。あと並ぶのは秋山瑞人と古橋秀之、冲方丁な。人間の光の側面に目を向けた作風は、どこか甘さを感じるのだけど、結論に至るまでのシュミレーションが説得力があって、つい納得させられてしまう。

『半分の月がのぼる空シリーズ』 橋本紡
・いやー単なる難病物の泣かせ小説かと思って甘く見てました。難病物ではあるんだけど、”病気”と、引いては”死”というものに対する個々人の取り組みを描いた作品なんですよね。絶対『世界の中心で~』よりもこっちの方が面白いよ!

【今年デビューのライトノベル新人で面白かった部門】
『トウヤのホムラ』 小泉八束
・なんかすげー好き。なんだろうなーこれ。主人公とヒロインの敵でもあり味方でもあると言う関係も良いのだけど、それにまつわる感情のもつれがたまらんですわい。続きはまだか。

『ちーちゃんは悠久の向こう』 日日日
・今年一番の問題作家。デビュー二作目のこの本が一番分かり易い。日日日の作家としてもっとも優れているところは、痛々しい人間の痛々しい行動と言動だと思うので、その意味ではこの作品は十全に役割を果たしていると言える。

『白い花の舞い散る時間 ~ガールズレビュー~』 友桐夏
・いやいや、衝撃度では今年一番かもしれない作品。コバルト文庫と言う少女向け小説のレーベルでありながら(まあこう言う区分も意味をなさなくなってきたと言う事なんだろうが)後半の展開は呆然と言うか開いた口が塞がらないすさまじさ。前半が繊細と言って良いほどに少女小説であったからなおさらだ!

『琥珀の心臓』 瀬尾つかさ
・なんですか、この素晴らしい石川賢は。というのはちょっと冗談ですが、本来26話ぐらいのテレビアニメシリーズでやる事を一冊に凝縮した結果、すさまじい観念小説が生まれました。融合!増殖!ロボット!裏切りと友愛と盛り抱くさんで最高です。いや好きだなあ、これ。

『戦う司書と恋する爆弾』 山形石雄
・これについて語るべきことは少ない。なぜなら「すげえ!」としか言いようが無いからだ。なんつーが、読者を異世界にいざなう事、読者の予想を上回る事、つまり読者を純粋に楽しませる事に極めて忠実な作品であると言えると思う。いや本当に参りました。予想だけど、今後、この作者は絶対ライトノベルの範疇に収まらない作家になると思う。個人的には一番期待度が高い新人です。

『滅びのマヤウェル その仮面をはずして』 岡崎裕信
・これは良い奈須きのこですね、と言うのは半分くらい冗談です。まーオカルト日常系小説(今考えた)としては稀有なるぐらいに出来が良いと思う。


【僕にはちょっと評価不能ですよ部門】
面白いともつまらないとも言えず、ただなんとなく凄い事をやっているような気がするのだけど、しかし、何がスゴイのかが良く分からない作家。評価出来ねー。むしろ僕にこの人たちの凄さを教えて下さい。

『黒白キューピッド』 中村九郎
・あーこの作家はわかんねー。小説しては全然評価出来ないんだけど、なんか見捨てられねー。なんと言うか、小説と言うよりも、文体とか構成レベルで読み手の認識をゆるがせているんじゃないかと思わなくも無いのだが、それって単に構成が破綻しているだけじゃん、ん?と思わなくもない。僕は好きにはなれないけど、もしかしたらすごい事をやってんのかなあ…うーん。

ROOM NO.1310 シリーズ 新井輝
・これは凄いと思う。ただ何が凄いのかが全然他人に説明出来ない凄さで、しかも、この凄さと言うのは、単にギャルゲー的、エロゲー的なセンスを持っていないと理解出来ないかも知れず、それって凄いのかという疑問も感じなくもない。個人的には、これは純文学的な内面をもてなくなった現代において、内面を仮構しようとする試みなのではないか、つまり、ゲームやアニメに耽溺し、それによって人生を生きてきた世代の、自我と言うものを定義しようとする試みなのではないか、と感じているのだが、まあ100%僕も妄想に過ぎないのだろう。きっと。多分。

日日日作品全般
あーわかんねー。読めば読むほどわかんねー。上手いのか下手なのかも、天然なのか技巧なのかすらわかんねー。はっきり言って、この作者は僕の理解を越えている。単に未熟なだけだと言う気もするのだが、それだけでは済ませられないような気もする。とにかく途方にくれています。なんとかしてください。

【冷静に読めない類の本部門】
あまりにも思い入れが強すぎて全然客観できません。客観なんてする意味もねえ!という作品。

『サーラの冒険(5) 幸せをつかみたい!』 山本弘
・おお…未だに信じられない9年ぶりの新刊でございます。思えば、この作品から僕の好みが”超人<凡人”に変わったんだよなー。僕にとって記念碑的作品なんだけど、出来れば化石になる前に完結して欲しいよ。

『封仙娘娘追宝録(9) 刃を砕く復讐者(下)』
・えっと、これも5年だか6年だかぶりの新刊。この作家はもうちょっと売れてもいいはずなんだけど、こんなに間が空いてしまってはしょうがないのか…。いや、この作家は凄いよ?本当に。多分。

『アルスラーン戦記(11) 魔軍襲来』 田中芳樹
・僕の青春の一時期は、間違いなく田中芳樹とともにあった!と言っても過言ではない。僕が初めて読んだアルスラーン戦記は、まだ角川スニーカー文庫が創刊する前だったけど、おそらくこの作品がなければキャラクター小説にハマる事もなかっただろう。しかし、作品の基準が田中芳樹になってしまったせいで、歴史ファンタジー、群像劇に対する評価が辛くなることなること。はっきりいって、ライトノベル系で面白いと思った歴史ファンタジーや群像劇なんてないもんね。

古川日出男の作品全部
・もうこの作家の作品は全然冷静に読めねえよ!読むたびに心の深いところを揺さぶられてしまって大変だ。ドライブの効いた文体だとかそう言う表面的な事でなしに、ただただ読むだけで”生きる”と言う事に関する認識を揺らがせてくれる。

冲方丁の作品全部
・この作家は、実の所、僕とほとんど同世代な上に、デビュー当時から読み続けている作家なんだけど、その距離感の近さゆえに妬ましさすら感じる。なんで僕には出来ないで、この人にはこんな話がかけるんだよ…という理不尽な嫉妬と言うか。すげーよなー。ただ、マルドゥック・スクランブルから作品にブレを感じなくなったのが気にかかるなあ。それ以前の冲方丁は人生=小説を書く事、とでも言うような切実さを感じたが、最近の作品にはそれを感じない。仕事で作っている感じなんだよなあ…。でも、多分この作家には一生ついていくよ!僕にとってはそーゆー作家。
 
 
 
 
まあ、大体今年読んだ本の中ではこんなところが注目だった。来年はどんな本が出るのかねえ。

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2005.12.30

『アンダカの怪造学Ⅱ モノクロ・エンジェル』読了

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アンダカの怪造学Ⅱ モノクロ・エンジェル』(日日日/角川スニーカー文庫)読了した。

あー…まあ、うん。こんなもんですか。

毎回言っているけど、日日日(あきら)の作品は評価し難い。それは、とても素晴らしいセンスが光る部分とどうしようもなく気恥ずかしくなってしまうほどに未熟(稚拙ではない…と思う)な部分が同居しているためではないかと思う。褒めたい気持ちはあるのに素直に褒められない。むしろ心情としては貶したい部分の方が強いのだけど、それでも良い部分は良いのだよなあ。困ったなあ。

今回、読んでいてどうしようもないと思ったのは、新登場の真弓と言うキャラクター。これが本当に頭の悪い子で、見知らぬ人間の言う事を素直に信じ込んだ挙句に、胡散臭い人間の提示した解決策についても全然疑わないと言う、明らかに詐欺や宗教に真っ先に引っかかるタイプなんですが、これがまた作品内では彼女は”武士”として描かれていてむしろかっこいい存在として描かれているんですよ…。いやいや、彼女は全然格好良くないですから。むしろ単なる駄目人間ですから!と言う事は登場人物たちは誰も指摘してくれねーんだよなー…。はあ。

で、まあそれだけだったら作者の人生経験が足りないね、で済むんですが、日日日の性質の悪いところは、天然なのか自覚的なのかは分からないけど、”駄目人間”の描写が際立って上手いと言うところなのですよ。真弓のどうしようもない頭の悪さ、頑迷さ、疑問の無さと言うのは、これが読んでいて嫌になるぐらいに”リアル”で、「あー確かにガキの時ってこんなもんだったよなー俺…」と言う嫌なリアルさに満ちている。不愉快になる寸前の見事な描写であって、まったく最悪だと思う(褒め言葉です)。

それなのに、何で彼女か格好良く描かれているのかが本当に謎。まさか作者は、こーゆータイプが本当に格好良いと思っているのか?それとも作者一流の皮肉なのか?単にキャラクターの設定と役割が乖離しているだけなのか?

あー…わかんねえ。読めば読むほど日日日はわかんねえ。もう全然分からないんだけど、少なくとも”現代”あるいは”少年少女”というものを切り取る手腕は本当にすげえと思うので、僕にとっては日日日はやっぱり高評価するしかないんだよなあ。

日日日は本当に得体の知れない作家だと思いました(最大級の賛辞)。
 
 
 
……別に括弧をつければ何を言っても良いとか思ってないよ?いや本当に。

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2005.12.29

『玉響荘のユーウツ』読了

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玉響荘のユーウツ』(福田栄一/トクマ・ノベルズ Edge)を読んだ。

うげッ(失礼)、これすげー面白れえ!
一言で言うと、よりオタキッシュ(適当)にした伊坂幸太郎みたいな作品かなあ。

相棒の裏切りによって借金を背負い、絶対絶命の状況に追い込まれた主人公が、突然遺産相続で手に入れた古ぼけたアパート。借金の返済まで残りわずか、返さなければ主人公の命も危うい。何とかして土地を売って借金を返すために住民達に立ち退きを迫る。しかし、そのためには住人達の問題を解決しなければならない。主人公の東奔西走、ノンストップの活躍(?)が始まった!

いやー凄いねこのテンション。絶対絶命かつ制限時間も残り僅かの状況で、立ちふさがるは難問奇問のオンパレード!勢い同時並行で問題解決を図らないと行けないわけだが、そのテンパリ具合が物語に勢いを感じさせる。さらに同時に問題を解決していくために、それぞれの問題を噛み合わせ、食い合わせ、いわば漁夫の利的に問題解決をして行く展開が最高。いや、そんなに上手くいくわけねえだろ!と思いつつも御都合主義的な印象を与えないのは論理がはっきりしているからなのかな。計算が明確と言うか。ライトノベル的な売り方をされているけど、これはキャラクター小説(僕の中ではこの二つは不可分)ではなくて、物語の転がり方を楽しむ作品。

いやー面白かった。

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最近のエウレカセブン

なんかすっかりホランドが主人公になっているのが可笑しい。
レントンは悩み苦しむ過程は通り過ぎてしまっていて、エウレカとも上手くいっているから、今のところあんまり揺れ動きが無いんだろうな。

いい年になった男が、改めて悩み苦しむ過程が描かれていて、良いおっさんアニメだと思いました。まる。

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2005.12.28

『Hyper hybrid organization 00-03 組織誕生』読了

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Hyper hybrid organization 00-03 組織誕生』(高畑京一郎/電撃文庫)を読んだ。感想を書くのを忘れてた。

うひゃひゃ。素晴らしいなおい。何が素晴らしいって、『萌え0%』の帯は伊達じゃないと言わんばかりの雄度の高さがたまらねえ。男たちは野望のため、信頼のため、信念のために命を賭けて戦い争う。野望と信念がぶつかり合う時、男たちの友情は、宿命の戦いへの消化する…というわけだ。

あーやっている事は「ショッカー誕生!」という話なのに、なんでしょうね、この男の花園は。太くて熱い生き様を見せる奴らが集まって、”祭”をおっぱじめようってんだから面白くならないわけがねえだろう。

これは要するに、変身ヒーローものの皮を被った”義理”と”任侠”の「ヤクザ小説」であって、つまりは「仁義なき戦いのライトノベル版と言っても過言ではありますまい!(けっこうマジ)

と言うわけで大変面白かったです。続きは…一年以内にはでないだろうなあ。

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冬が好きだ。空気が澄んでいる。

実は寒い事自体も嫌いな方じゃなかったりする。凍えるのはさすがに厳しいけどね。

1.『バイトでウィザード 沈めよ恋心、と雨は舞い降りた』 椎野美由貴 角川スニーカー文庫
2.『薔薇のマリアⅣ LOVE'N'KILL』 十文字青 角川スニーカー文庫
3.『キング・コング』 小説:田中芳樹 集英社

1.個人的には大変気に入っているアンチ・エンターテインメント・ライトノベルの決定版。延々と続く焦燥感と優柔不断が特徴です。果たしてすっきりと決着がつく話をこの作者は書けるのか!?非常に期待が高まります(あー半分くらい冗談です)。
2.個人的には大変気に入っているウィザードリィ系青春小説。ファンタジーの部分とかバトルの部分と言うのは、実はそんなに重要じゃなくて、主人公とその仲間たちの感情のやり取りが最大の魅力。でもSIX様はまた登場してください。
3.個人的には大変気に入っている…っておい、田中芳樹は一体何をやっている!なんでいきなりキング・コングがで本を書いているのですか。あまりにびっくりして腰が抜けました。勿論嘘ですが、色々シリーズをほったらかして何をやっているのやら。タイタニアの続きを早くお願いしますよ。

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2005.12.27

三日坊主

言うまでもなく感想強化週刊と言っておきながら昨日サボってしまった事を言っているのだが。なんだよ!なんか文句あんのカー!?(逆切れ)

1.『新吠えろペン(3)』 島本和彦 小学館
2.『機動旅団八福神(3)』 福島聡 エンターブレイン
3.『医龍(10)』 乃木坂太郎 (原案:永井明) 小学館
4.『D.Gray-man(7)』 星野桂 集英社
5.『NARUTO(31)』 岸本斉史 集英社
6.『インストール』 綿矢リサ 河出書房新社
7.『ファウスト Vol.6 SIDE-B』

1.買っていたのを書き忘れ。なんかこれを読むと非常に気持ちが和むのが不思議。生きる気力が沸いて来る。
2.実に真面目なガンダムだと思う(いやマジで)。平凡で守るべきものが無い主人公が戦場で生き生きとしだすのが危うくもスリリング。
3.超難度のバチスタ手術に加えて緊急に手術が入り、また一方で選挙改革のための火花散る駆け引きが続くというとてつもない山場。医療漫画なのに大興奮のエンターテインメントだなあ。
4.リナリーは可愛いのう(お約束)。
5.我愛羅とナルトの関係が激しくボーイズラブ臭が立ち込めているのだが、今度のコミケではやっぱり題材になるのだろうか。
6.なんかついうっかり。やっぱり流行りものだし、批評するにも読んでみないとな。
7.買っていたのを書き忘れ。相変わらず分厚いなあ。気が向いたら感想を書くかも。

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『試作品少女』読了

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試作品少女』(ゆずはらとしゆき/二見ブルーベリー)を読んだ。

なんだこりゃ。これは変な本だー。
一応ジュブナイルポルノのはずなんだけど、これが全然エロくない(エロスなシーンはある)。エロくないどころか極めて観念的で抽象的なものを表現しているという極めつけに変てこな本。

いやすげー面白いよこれ。単なるアクションではなく、また萌え小説でもなく、もちろんエロ小説でもないなんだかよくわからん尖った、空想の東京を描き出した小説。うーん、僕好みの小説だ…。

というわけで、人には勧めにくいが大変面白い作品でしたよ。

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2005.12.25

『殺×愛(1) きるらぶONE』読了

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殺×愛(1) きるらぶONE』(風見周/富士見ファンタジア文庫)を読んだ。

つーても対して感想は無いなあ。まあなんと言うか、「ザ・セカイ系」みたいな。あと、ファウスト的な壊れた人間が天使によって危機に瀕した世紀末における恋愛物語であったりもする。この設定に親しみを感じるか忌避感を感じるかで、大分感想が違ってくると思う。まあ、単にアンリアルな世界でのリアルな感情(というか焦燥感?)を描くためにこの手法をとっているわけだから、別に目くじらを立てるもんじゃないかな。

この場合、主人公が持つ世界が終わると言う焦燥感から生じる死への志向と、恋をしたいと言う願望がほぼ「=」になっていて、こう言うところがセカイ系だと言われる由縁なんでしょうが(つか、言っているのは僕だが)、そこから生じる感情だけはリアルであると。その感情が届く相手と言うのがこの世には必ずいると思うので、僕はセカイ系は肯定したいところです。僕は半分くらいわかんねーけどさ(多分、高校生の時はもっとよくわかったんだろうな)。

で、まあ現状はちょっと一風変わったラブコメっぽい展開で、それが死と結びついているあたり、今どきだなあ、と思うわけです。嫌いじゃないけどね。むしろ好き。

かなり尖っているので一般的にはオススメしませんが、セカイ系とは何ぞやと言う人は読んで見ても良いのかも。

そんな感じ。

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『天涯少女・シノ 狗狼伝承』読了

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天涯少女・シノ 狗狼伝承』(新城カズマ/富士見ファンタジア文庫)を読んだ。

最近ではハヤカワ文庫で素晴らしくノスタルジックな青春小説『サマー/タイム/トラベラー』を書いた新城カズマのシリーズ完結編。またこれも、えーと何年ぶりだ?3年か4年ぐらいかな。

前巻がまた物語のクライマックス直前で終わっていて、さあ、これからカタストロフの始まりだ!ってところで終わったのが正直参りました。映画で言えば、残り15分ぐらいのところですよ…。まあ完結してくれたから良いですけど。

これは、ある意味『トラベラー』と関連が深い話で、過去や未来に対する深い愛惜や執着が”時間”と”空間”を飛び越えていくと言う話であり、この上なく”幼い”物語であると言うことも出来る。つまり、かつてあった事をやり直したいと言う願望と現実を否認したいと言う逃避が根本にあり、しかし、最後には幼さを大人になることで受け入れると言う展開も、どこか『トラベラー』と通低しているテーマを持っているように思った。

まったく、とんでもなく当たり前のジュブナイルでしたよ。イラスト無くして一冊の本にした方が良かったんじゃないかな、と思わないでもないけど…まあ、時間が必要だったのかな、作者にも読者にも。

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2005.12.24

掃除をしなくちゃ、と思いつつ

何をやっているんでしょうね、自分は。更新している場合じゃないよ。

1.『ラブロマ(5)』 とよ田みのる 講談社
2、『Landreaall(7)』 おがきちか 一迅社
3.『夜刀の神つかい(9)』 原作:奥瀬サキ 漫画:志水アキ 幻冬舎
4.『月の光(1)(2)』 marginal × 竹谷州史 エンターブレイン
5.『マリアさまがみてる 未来の白地図』 今野緒雪 コバルト文庫
6.『バッテリーⅣ』 あさのあつこ 角川文庫
7.『心の中の冷たい何か』 若竹七海 創元推理文庫
8.『超妹大戦シスマゲドン(1)』 古橋秀之 ファミ通文庫
9.『ぺとぺとさんV』 木村航 ファミ通文庫
10.『鉄車帝国の女囚』 吉田親司 二見ブルーベリー

簡単に。
1.初々しい二人の恋愛話も完結編。短かったけど、お互いを他者として認め合いながら、理解をしようと言う試みの一つの結論としてこの作品を評価したい。まあぶっちゃけ面白かったなあ。
2.おがきちかは本当に面白いなあ。何が面白いとは言い難いけれど、主人公たちは格好良く、脇役は魅力的で、物語に豊かであって、とにかく楽しい。それしか言えない。
3.本屋で見かけたときは思わず「まだ連載していたのか」と言う感じだったけど、内容は相変わらずな感じだ。色々な人物が敵も味方も容赦なく惨殺されていくのもいつも通りだけど、まさか久米がこうなるとは。その代わりに菊理がやばい。なんか次の巻あたり死にそうだ…。
4.なんか連載している時から不思議と注目をしていた作品が一、二巻同時発売だったので買ってみました。うーん、変な話だ。
5.マリ見ての新刊。なんだよ!まだ妹の話を引っ張るのかよ!
6.最近はあさのあつこ尽くし。うひひー楽しいのう。
7.デビュー二作目の再販らしい。前作が大変に面白かったので買った。今更の話だけど、すげー作家なのかなあ、この人は。メフィスト系とは方向性が違うけどね。
8.……フルハシさん。あんたこんなところで何をやっているとですか!もう色々な意味で眩暈がしてきます。こんな事に才能を使っちゃって…。
9.ぺとぺとさんの短編集。とりあえずぐぐるの髪の長さが短編ごとにちゃんと異なっているのには関心。芸が細かいなあ。
10.記憶師シリーズで電撃文庫でも書いている作家の「エロ小説」らしいのだが…中身は全然エロスとは関係ありませんでした。なんなんだ。

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『封仙娘娘追宝録(9) 刃を砕く復讐者(下)』読了

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封仙娘娘追宝録(9) 刃を砕く復讐者(下)』(ろくごまるに/富士見ファンタジア文庫)を読…んだ…っくぅう(涙)。

前巻から6年ぶりだよ…。前に読んだのは、僕が学生の時だよ…なんつーか時が流れるのは早いなあ。

前回からの下巻と言う事だけど、実質的には独立していると言ってしまって良いのではないかな。和穂の相棒である刀の宝貝、殷雷が既に修復不可能なまでに消耗しているという事実が明らかになるまでが上巻の内容である(これで6年放置するんだからなあ…。レイニー止めなんか目じゃないぜ!)。

混乱し取り乱す和穂を前に、一縷の望みをかけて砥石の宝貝を求め、一行はある村に訪れると言う展開なんですが、その裏で暗躍する軒猿と言う組織、殷雷に対して個人的な怨恨を燃やす轟武の思惑が迫ると言うところ。まったろくごまるにという作家、実に頭が良い作家で、伏線の張り巡らせ方が美しいなー。計算されていて、無理が無い。きちんと物事が動いていくように動かすと言う手腕がある。少しずつ明らかになっていく轟武の計略の見せ方なんて、一体どこのサスペンスだよ。

しかし、今回も凄いところで終わっているのだけど、色々気になる伏線が張り巡らされていて、これからどうやって伏線を回収していくのかわくわくする。気になるところはいつくか有るけど、とりあえず導果と深霜に注目。お前らまだ回収されてないのかよ!奮闘編は未来の話だったのか…という事は殷雷の復活は確定されていると言う事でいいのか?いや、この人はSF的な素養もあるから、なんかアクロバットな決着をつけかねないので断言は出来ないが。

そんな感じで、次の巻を楽しみに待つと致します。でも、また6年とかはかんべんな。

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なんかあったのかなあ

なんか今週は普段の二倍近いアクセス数になっているんですが。なんかやった、俺?

それはそれとして、でがらしブログさんからトラックバックをされた理由は昨日一日考えていたんですが(嘘)、やっぱタイトルですか?(つーか、何でトラックバックされたのか良く分からんなあ。別段面白い事も書いていないのになあ。…ひょっとして、なんかの事故かしら…)

ああ、そうそう。感想を書くべき本が貯まりに貯まっているいるので、年末まで感想強化期間とさせていただきます。感想そのものについても質より量で行くつもり(いつもそうだけど)。

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2005.12.23

『青葉くんとウチュウ・ジン』読了

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青葉くんとウチュウ・ジン』(松野秋鳴/MF文庫J)を読んだ。

あー…まあなんていうんですか。普通…かな?(なんで疑問系やねん)

なんかMF文庫Jの方向性がよく分からなくなってきたなあ。別段ライトノベルとしてキャラクターを特化させるわけではなく、またファウストのように先鋭と言うかインパクト優先と言うわけでもなく、まさしく普通、としか言いようの無い作品が多いように思う。それが悪いと言うつもりはまったく無くて、堅実というか、あまり目先の売れ線ばかりを追っていないという事でもある。”萌え”なんて言葉は今は凄い勢いで消費されているので、ブームが去るまであと数年(持つか?)と言うところであって、その後を生き延びるためには、”萌え”ではなく”物語”が必要なのだ。その意味ではMF文庫のとっている路線は悪くないと個人的には思う(むしろファウストは危ないかもしれないなあ…。電撃文庫はとりあえず数を出して生き延びるための才能を探しているっぽい気がする)。

もしかするとMF文庫は、10代前半向けのジュブナイルの系譜を受け継いだ存在なのかもしれない。そもそもこの作品自体が、少年少女たちと地球外知性とのコンタクトものと言うまっとうすぎるほどにまっとうなジュブナイル的な要素を持っているわけで、しかも主人公の成長物となっている。たしかにジュブナイルだなあ、これ。

電撃文庫と正面から遣り合っても勝ち目はないし、これはこれで良い判断なのかもしれないと思った(その一方で『ゼロの使い魔』とか、この上なく萌え系小説っぽいものもあるけれど、でもこれはむしろ回顧的とさえ言える作品であって、基本には少年の冒険物であり恋愛ものがあるんだよな)。

で、相変わらず本の内容に全然触れていない事に気が付いた。まあ、正直語ることが無いんですが。あまりにもジュブナイルであり、読んでいる最中は心地よいのだけど、読んだあとに残るものは無い。これは作品がどうと言うよりも、主人公の葛藤に共感出来ないためであって、これは僕が年をとってしまった事と無関係ではないだろう…うぐぐ(自分で言っていてショックだ)。

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『タマラセ 鉄仮面はメロンパンを夢見る』読了

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タマラセ 鉄仮面はメロンパンを夢見る』(六塚光/角川スニーカー文庫)を読んだのをすっかり忘れてた。この調子では他にも感想の書き忘れがありそうだなあ。

というわけで内容については簡単に。

なにやら陰謀を画策する戸有村と、それに反逆する八阪井三十四との抗争に巻き込まれた三助たちの板挟みの立場(基本は戸有村の所属、ただし八阪井三十四はヒロインの夏月の実の父)から、ばれないようにこっそりと三十四の一派と関わることになってしまうのいう状況があり、さらに今までの伏線(三十四と三助の兄との関係、戸有村の隠蔽してきた事実、三助に生じた異常)が一気に明らかにされ、物語はクライマックスへ加速している。

登場人物も出揃ってきた印象もあり、これからどのような落とし方をするのかが非常に気になる。どうも現状では、幸せなハッピーエンドへの道のりは難しそうな状況であるし、また作者の傾向からすると死ぬ人間は間違いなく死んでしまうので、果たして何人生き残れるか、というところも心配した方がいいのかな。

改めて読んでみると酷い話だなーこれ(褒めている)。

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『ゴーレム×ガールズ』読了

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ゴーレム×ガールズ』(大凹友数/MF文庫J)を読んだ…んだけど。

あーすいません。これは全然わかんない。何がわかんないって、面白いとかつまらないとか判断する以前に理解出来ない。なんか久しぶりだなこーゆー本。世代が違うのかな…。

とりあえず僕が言える事は、この世界は主人公を救うためにあるんじゃねーよ、ってことだけだ。

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2005.12.22

『クリスマス上等。』

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クリスマス上等。』(三浦勇雄/MF文庫J)の感想を書くのをすっかり忘れていたよ。

またメタと言うかなんと言うか…。最近の流行なのかね。
薄幸少女を救え!という異世界のテレビ番組に出演させられてしまった主人公が、テレビクルー達から与えられた四次元ポケット(注…筆者の仮称)を駆使してクラスメイトの女の子を幸せにしなくてはならなくなった。しかも4時間で(生放送なのだ)…という話。

当初はクリスマスにあやかってのハートフルストーリーかと思って読んでいると、突然ハリウッド映画ばりのアクション巨編になってしまって大笑い。面白いなあ…。

アクション部分もそれの外枠にあるテレビ番組も上手い具合に機能していて、番組内番組の大事件と言う感じのメタメタメタな部分も面白かった。

ただ、個人的に一つ問題があって…。主人公の戦うモチベーションに全然納得いかんですよ。主人公が逃げる事を止め、女の子を救うためにひた走る!その決意となる理由が「そう言う性格だから」って…おいおいちょっと待てよ。それじゃ全然納得いかないよ!うーむ。

まあ、そう言うところを除けば、何にも考えずに楽しめる娯楽小説であり、かつフィクションとノンフィクションの皮肉みたいなテーマにも言及しているところも悪くない。

なかなかこれからも楽しみな作家でありますね。

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『ユメミルクスリ』を買った

タイトルの通り。まあこれの事なんですが。

それにしても、はいむらきよたかの絵は可愛らしさよりも不安定さ、ある種の神経症的不安感をそそられる感じがなんともたまりませんな。それでいてちゃんと萌え系の絵になっているなに食わなさが良いと思う。

それにしても(二つ目)、田中ロミオは最近は企画とか監修とかばっかりだな。ついに楽をする事を覚えやがったか…(冗談です)。

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オタクとは睡眠時間を削って生きる生き物だ

たぶんね。

それはともかく、本筋よりも脇道の方が面白いと言うのは複雑と言えば複雑ですが、実を言うと話を一般論に持っていく方が思考の連想が繋がり易く、書いている本人も楽しかったりするので当分このままでやっていくと思います。ネタバレ対策にもなりますし。…ああ悩ましい。

1.『サンタ・クラリス・クライシス』 ヤマグチノボル 富士見ファンタジア文庫
2.『げんしけん(7)』 木尾士目 講談社
3.『テレパシー少女 蘭(1)』 原作:あさのあつこ 漫画:いーだ俊嗣 講談社

1.…僕は一体、いつの間にヤマグチノボル大好き人間になったのだ?何で買っているのか自分でもわからねえ。
2.前巻あたりからようやくこの作品の面白さと言うのが、オタク的価値観に基いた人間関係のやり取りであると言う事が理解出来る様になってきた。そんなわけで大変楽しんでいるのだけど、今回は大野さんのあまりのたゆんたゆんぶりに他の出来事がどうでも良くなってしまったよ。恐るべし。
3.タイトルを見た瞬間にいつの時代のジュブナイルだよ!と思わずツッコミを入れたくなったが明らかに作者に釣られているので我慢我慢(してねえ)。あさのあつこさんの描く少年少女たちは非常に前向きで気持ちがよく、絵的な可愛らしさもあってなかなか良い感じのキャラクター造型であると思った。原作者は冷たい悪意も描ける人なので、サスペンスとしても期待できる。

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2005.12.21

ううむ…。

cogniさん、そのように言って下さるのは大変嬉しいのですが…あれ、本当は『裏庭』の感想のつもりで書いたので、正直複雑です。

なんで途中からファンタジー論になっているのかなあ、最初はちゃんと『裏庭』の感想を書くつもりだったのになあ…。

思考がすぐに脇道にそれる癖を何とかしないといけないと思った年末のある日でした(無理矢理)。

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『ゼロの使い魔(6) 贖罪の炎赤石』読了

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ゼロの使い魔(6) 贖罪の炎赤石』(ヤマグチノボル/MF文庫J)を読んだ。お、帯が邪魔ッ…って感じの書影ですね。

中身の方は、これまた実に意外なことに、きちんと少年少女の冒険小説になっている。やっている事自体は大してひねりが効いた展開では全然無いけど、やっぱりキャラクターを立てることが出来ると言うだけで、キャラクター小説と言うのは面白くなるのだなあ、と感心してしまう。

相変わらずルイズのツンデレというか、既にラブ度150%ぐらいのだだ甘な描写が冴え渡っていて、作者の手腕の確かさを感じる。そう言うあざとさには、毎度の事ながら反発も感じてしまうのだけど、その堅実の仕事振りにはどちらかと言えば尊敬の念の方が強い。当たり前のことを当たり前にやるのって、実に難しいことだと思う。

最初にも書いたけど冒険ものとしてしっかりしていると言うのは、今回は戦争を扱っているのだけど、いわゆるなんちゃって戦争じゃなくて、きちんと国家間の外交の手段としての戦争であり、かつそのお題目の上でも人々は死んでいくと言う描写をきちんとしているところが好感を持てるかな。

そんなわけで、萌えあり笑いありアクションありで、何にも考えずに楽しむ分には大変に意味のある本でした(しかし、何で僕はヤマグチノボルを語る時はこんなに歯切れが悪いんだ…?)。

それにしても、私情だけで戦争を起こすお姫様は本当に君主として最悪だな(本人も言っているけど)。

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ネタバレ感想って難しい

『飾られた記号』の作者さんの12月18日の日記にて。

言いたい事は分かるけど、どうしても反射的に腹が立ってしまうなあ。僕もまだまだ修行が足らないや。

それはともかく、ネタバレ感想が未読者(しかもこれから読む人)にとっては迷惑であると言うのは間違い無いんですが、既読の作品についてネタバレ感想を読むのは個人的には大変楽しい行為なんで、それを否定されてしまっちゃあ読者の立場が無いなあ…って気がするよ。

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モチベーションを上げるのは難しい

下げるのは簡単なのにね。
 
 
1.『The MANZAI』 あさのあつこ ピュアフル文庫
2.『ガンスリンガーガール(3)~(6)』 相田裕 メディアワークス

1.あさのあつこは色々な題材の少年少女小説(青春小説とは何故か言いたくない)を書いているけど、その題材というのはあんまり関係ないんだと言う事がだんだん分かってきた。重要なのは少年(少女)達が一つの場所と時間を共有していると言う事実なのだ。
2.なんか魔が差して(としか言いようが無い)、2巻まで買ってから放置していたガンスリを全部揃えてしまった。久しぶりに読むと絵が大分固くなっている印象で、ちょっと慣れるまで時間がかかってしまう。でも、相変わらず不健康極まりない話しで、いい感じで偽善と依存と裏切りが絡み合っていて非常に面白いと思う。この歪み方は、僕の好きな歪みだ。

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2005.12.20

たまには総括でもやろうかな、そのうち。

色々なサイトで2005年度の総括やらをされているようで、たまには僕のそーゆー企画ものをやってみようかと考え中。単に面白かった本だけ上げるのもなんだし、なんか考えよう。

1.『蟲と眼球と殺菌消毒』 日日日 MF文庫J

今日買ったものはこれだけ。
1.ちゅーか、そろそろ日日日は粗製濫造は止めよう。この程度の作品をいくら書いてももはや支持できんぞ。頑張れ。…と言うわけで、あんまし評価出来ないなこれは…。単に僕の嫌いなタイプの作品だって話だが。

なんか偉そうだな、オイ。

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『銀盤カレイドスコープ Vol.6 ダブル・プログラム:A long, wrong time ago』読了

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銀盤カレイドスコープ Vol.6 ダブル・プログラム:A long, wrong time ago』(海原零/スーパーダッシュ文庫)読みました。あまりにタイムリー過ぎる時期で作者も大変だなあ、と思う事仕切りです。

最近のこのシリーズは、主人公であるスーパーヒロイン、タズサと言う存在に対して、周囲にいる人物の視点から描いていくと言う体裁をとっている。そうする事によってマンネリ化を上手く回避して、またキャラクターの持っている背景を描写する事によって群像劇的な要素を付与しているように思う。なかなか手間暇のかかることをやっているなあと感心した。

今回は今までタズサの引き立て役に甘んじていた二人、至籐響子とドミニク・ミラーにスポットがあたり、彼女達がフィギュアスケートに賭ける想いが描かれ、それゆえにタズサやリアなど、神に愛された天才たちに対する凡人の悲哀、あるいは諦念の物語となっている。

二人はある意味において非常によく似た、同時にまったく異なる生い立ちをもっているが、何より共通するのはフィギュアスケートそのものが、彼女達にとっては生きるための手段そのものであるということではないか、と思う。それゆえに、凡人である彼女達は色々なものを切り捨てて行くのだけど、結果、彼女達が行き着いた先で選んだ道と言うのが(それまでの人生と同様に)まったく正反対になってしまったのは皮肉と言うしかない(おそらく、彼女達の人生の対比を強調させるために、時間軸を逆転させて描いたのではないかと思う)。

彼女達の選択は、おそらく次巻以降の物語に繋がっていくのだろう。彼女たちの想いに対して、タズサはいかに受け止めるのか(そう、タズサは既に受け止める側なのだ)。期待したい。

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2005.12.19

マウスも椅子も床も本まで冷たい我が部屋にはストーブすらない煉獄の地

つーわけでガタガタ震えながら書いています。しかし、ストーブを入れるようなスペースは無い。どうしよー。

1.『破壊魔定光(12)』 中平正彦 集英社
2.『ZETMAN(6)』 桂正和 集英社
3.『委員長お手をどうぞ(2)』 山名沢湖 双葉社
4.『青い花』 志村貴子 太田出版
5.『テヅカ イズ デッド ひらかれたマンガ表現論へ』 伊藤剛 NTT出版
6.『滅びのマヤウェル(2)』 岡崎裕信 スーパーダッシュ文庫
7.『紅』 片山憲太郎 スーパーダッシュ文庫

はっは。買いすぎ。
1.なんかびみょーに打ち切り感が漂っているのだが…。なんか今まで引っ張った割には『敵』の正体の明かし方もなんだかなあだし、物語の落とし方も別段矛盾は無いけれども一読して納得がいかない。まあきちんと読むと、これ以外に無い終わらせ方なんだけれども。ちょっと展開が速すぎるのかな。
2.桂正和は超絶に絵が上手いのだけど、その画力を支えるのは愚直なまでのエンターテインメントへの拘りであると言う事を理解した。
3.おそらく日本初(つまり世界初)の委員長マンガもこれにて完結。ふわふわとしたつかみ所のない印象がある登場人物たちがなんとも可愛らしいと思った。極上のお菓子を食べたような読後感が独特だと思う。
4.志村貴子の百合マンガなんですが、これがまた見事な青春恋愛(百合)物語になっていて、まさしく絶品と言うに相応しい。どっからどう見ても少女漫画的なものがベースにあるんですが、一生懸命な主人公たちがそれぞれの痛みと喜びを抱える姿と言うのは、単純な傷つけあいとは異なる感情の表出がある。
5.見かけたものでつい買ってしまった。そのうち読む。
6.二巻が出るのがえらく早いな。それはともかく『とある魔術の禁書目録 』とよく似た印象があるこの作品なのだけど、禁書目録は読むに耐えないのに、なぜかこの作品は楽しめるのは自分でも不思議だ。何でだろう。
7.『電波的な彼女』の同一世界のお話。どうやらこの作者は、『電波的~』(を含めた)世界を語ろうとしているようだ。そもそもこの世界は現実の日本に似ているけど、ほぼ毎日のように猟奇事件が起こっているわけで、明らかに異なった世界なわけだ。その世界を別の視点から描こうする試みの一環なのかも知れない。

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忘れてた

やっていて涙が出るくらい面白かったのだけど、仕事がやたらと忙しくて言及するのをすっかり忘れていた『雪道』と言うフリーのゲームがある。
 
 
 
視界のすべてを覆い尽くす雪の世界。

凍りつく手足を引きずり、己の命を削りながらひたすらに歩み続ける女性。

側には誰もいない。支えてくれる手も、優しい言葉を賭けてくれる声も、暖めてくれる体も無い。

絶対の孤独。

決して後戻りは出来ない。

出来る事は前に進む事だけ。

「かみさま」と女性は呟く。

 
 
畜生…。こんなゲームをやって、泣かないわけねーだろ。反則だろ、これ。

とんでもないゲームだった。

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2005.12.18

『裏庭』読了

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裏庭』(梨木香歩/新潮文庫)を妹に借りて読んだ。日本にもここまで正当なファンタジーがあることに驚きました。以下、感情のままに書いた感想文。

何より素晴らしいと思うのは、『西の魔女~』にもあった”癒し”や”思考停止”への痛烈なまでのアンチテーマとしてのファンタジーを描いているところだろうか。皆が皆、傷を突きたくない、つらい状態ではいたくない、そう言う気持ちを持っている。しかし、その逃避のためのよりどころとしてのファンタジーは、決して梨木香歩は描かない。彼女にとってのファンタジーとは、常に現実に密接に関係のあるもので、現実での問題と言うのは幻想、すなわちファンタジーの中でも問題であって、そのアプローチの仕方が異なっているに過ぎない、と言っているように思える。結局、どこに逃げたって現実は追いついてくるものだし、幻想はその盾にはならないのだ。ならば幻想とはなんなのか?それは武器である。幻想を掲げ、幻想の中で人は自らの問題に対峙できる。そこには庇護はなく、むしろ人間を急き立てるものであり、しかし、そのイメージの力でもって人は現実と対峙する事が出来るのだ。

それこそがファンタジーの本来の役目であり、単なる現実逃避としての手段ではない、生きたイメージの力であると僕は思う。思えば、僕が幼い頃に読んできたファンタジーとは常にそう言うものではなかったのか。現実に関与しない妄想などに意味は無い。それは自らの中だけに目を向けた、自分の傷を延々と舐め続けるに等しい行為であり、それはどこにも出口は無いのだ。

出口を見つけるためには戦わなくてはならない。そのための助けとなるものが幻想であり、つまるところ、人間のもつイメージの力である。イメージの力は現実になんら作用するわけではないけれども、当人にとっての力となりうるものだと思う。イメージと言うのは、もしかすると宗教とかイデオロギーとかと言うものと同じようなものであるようにも思うけど、僕はそれをファンタジーと呼びたい。現実と密接しながら現実をイメージの力で渡るもの。それこそが僕の求めた(求めている)ファンタジーなのだ。

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コミック版『皇国の守護者』って人気あんのかな

突然に特設サイトがオープンしておる。そんなに編集部にプッシュされているのか。まあ、小説のコミカライズとしては、私見では稀有なる出来栄えであると思うので、これを機に知名度が上がってくれると良いと思う。

つか、ダイジェストムービーが格好良いな。愛されているのー。

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2005.12.17

『十兵衛両断』読了

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十兵衛両断』(荒山徹/新潮文庫)を読んだんですよ。普通に伝奇時代小説としても面白いけど、柳生と朝鮮にたいする有り余るほどの愛が大変面白いにゃー(語尾を付与する事により安易かつ手抜きなキャラ立てを行おうとするも、そもそも発想自体が安易なので効果は見込めず。シット!いや、それはともかく)。

まあ実のところ愛と言っても良いものか…。とにかくあまりにタイムリーな、タイムリーすぎる内容となっておりますので、下手な紹介をすると政治的な意図に取られかねないのだが、僕にはそのような意図はまったくございませんのであしからず。新潮社よ、しかし、よりにもよってこんな作品を平然と、いかにも時代小説でござい、と売り出すとはなかなか懐の深い出版社だと思ったことよ。

各話感想
「十兵衛両断」
表題作からこんなんか。
柳生の麒麟児、十兵衛が韓人の妖術の罠に落ち、肉体を奪われると言うのも大概だが、そこから起死回生の復活を賭けのた打ち回る十兵衛の底なしの絶望が冷静な筆致で描かれている。その意味ではドシリアスな話なんですが、十兵衛の肉体の方の話とかよくよく読んでみるとなんだかおかしい。韓国の大学教授の文献だとかを詳細に取り上げ、いかにも信憑性ありげに語っておいて全部嘘かよ!「講釈師、見てきたように嘘を言い」とはまさにこの事だ!!萌えー。

「柳生外道剣」
ある意味朝鮮に対する愛が炸裂している冒頭から(しかし…この作者は韓国が好きなのか嫌いなのか?)剣術、妖術が入り乱れてひたすらチャンチャンバラバラやっているだけの作品で大変頭が悪いです(褒め言葉)。相変わらずどこまでが本当なのか分からないもっともらしさがあまりにも可笑し過ぎる。バーカバーカ(大絶賛)。

「陰陽師・坂崎出羽守」
大阪城より家康の娘、千姫を救出した坂崎出羽守は韓人だった!!で始まる素晴らしき宗矩萌え話。すげー、全編宗矩、とにかく宗矩。しかも、この宗矩が腹黒くで陰険で計算高くて、しかし、ここぞと言うところで失敗すると言う世間一般における宗矩像(スタンダード宗矩)であり、そのあまりの純粋宗矩ぶりには全国100万の宗矩ファンにとっては垂涎と言っても良いお話といえるでしょう!ちなみにこの短い文章の中で宗矩と言う単語が出てきたのは8回(いや9回)です。どうでも良いけど。

「太閤呪殺陣」
恨の力でもって豊臣秀吉を呪殺する!と言う話。一体朝鮮とはどう言う国だ…。荒山徹の話を全部信じると、妖術、妖物が渦巻く人外魔京としか考えられないんですが…。とにかく朝鮮新陰流というキーワードがすべて。あと父と子の対立とか。とにかく、父と子の対立がいつのまにか日本の存亡をかけた戦いに発展してしまっているスケールのインフレがたまらない。凄いよ。

「剣法正宗遡源」
うひゃひゃひゃひゃ。すげー、すげーよ。日本の剣法の源流は、すなわち朝鮮にあり!日本の文化のすべては朝鮮が発祥であり、すなわち朝鮮の文化は世界一ィィィィィー!!できんことは無いイイィィィ!!!(途中でジョジョが入った…)という朝鮮大使。勿論プッツン切れた宗冬達と、朝鮮柳生との間で血で血を洗う戦いが始まった!!という話か思ったら違って、僕の予想の斜め上を越えてすっとんで行ったよ!マジで?何でこんな話書けるの?もー作者は馬鹿か天才のどちらかですな。どっちも似たようなものだけど。
これしかし、これやばくね?見る人が見たら怒らね?面白いからいーけど。

あー面白い。こんなに血沸き肉踊る伝奇小説を読んだのも久しぶりだし、ここまでぶっとんだアイディアを惜しげもなく使い倒す作者の姿勢もすげえ。さすが大森望と北上次郎が面白いと言っただけのことはある…(「読むのが怖い!」で言っていたような気がする。気がするのかよ!と自己ツッコミ)

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2005.12.16

色々なものから逃げ続けている自分がいる

1.『人形使い』 ロバート・A・ハインライン ハヤカワ文庫SF
2.『絶望先生(2)』 久米田康冶 講談社
3.『スクールランブル(11)』 小林尽 講談社

今日はコメント無しで。

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2005.12.15

『蠱猫 人工憑霊蠱猫01』読了

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蠱猫 人工憑霊蠱猫01』(化野燐/講談社ノベルス)を本の山の中から発掘したので読んでみた。

なかなか面白い。作者と作品の間に距離を感じる文体といい、結構僕の好みな作品。文体にもおよそ遊びが少なく硬質な印象を与えるけれども、僕の嗜好からするとむしろ好ましいぐらい。やっぱり幻想を描こうと言うからには、なるべく媚の少ない文章が良いと思う。ま、簡単に言えば分かり難い文章の方が良いということだけど。分かり易いものにはやっぱり神秘は宿らないと思うのが僕の持論ではあるけれど、一般的な意見ではないは承知している。悪かったな偏屈で(虚空に向かって悪態をつく)。

話が壮絶にずれた。

01と振られているだけあって、一冊では話が全然終わっていないのはなんとも評価に困るなあ。また一見キャラクター小説風の体裁を整えている割には中身は全然そんなことがなくて、アクションとか伝奇的な展開も無いことも無いけど、なぜか奇譚集とでも言うような雰囲気になっているのはこの文体のなせる技なのかな。また読書とファンタジーに対する愛着が感じられて、その意味でも個人的には嬉しい。本に囲まれた幸せと言うのは、ジャンルは違えども確かに僕の中にあるし、それらの幻想が僕のどこかにあるということも確かな事だ。本と言うものは、ただ存在するだけで異界への扉となりうると考えは、決して珍しい発想ではないけれども、この世ならぬどこかに繋がって欲しいという読み手の感傷(そう、感傷)を誘うものだ。

この作品は正しい意味で幻想小説だと思うのは、そうした幻想に憧れる感情が、読者である僕の感情と地続きであり、僕の幻想もまたその中に含まれているというところである。まあ回顧趣味と言われればそれまでの事だけど。

と言うわけで、個人的には大変良い作品だと思います。続きも早く読もう(また発掘しなくては…)。

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最近の投げやりな更新には我ながら忸怩たるものがないでもない事も無い

どっちだよ。
 
 
とりあえず、ローグギャラクシーのあまりの理不尽なゲームバランスに笑いが止まらない吉兆です。ぐおー主人公ズがそこら辺の雑魚にぼろ屑にされる…(タランチュラつえー)。必死になってアイテムを節約し、武器を合成し、レベルを上げてどうにかこうにか死線をくぐりぬけざるをえないゲームバランスが最高すぎる。やべー、レベルファイブはマジで若いゲーマーを相手にしていねえ…ッ!

そう言うわけで個人的に滅茶苦茶楽しいんですが、こんなにローグギャラクシーを楽しんでいるやつって他にいるのかなあ。えらく評判が悪いような気がするんですが…。

おっと、購入報告を書くのを忘れてた。

1.『結界師(10)』 田辺イエロウ 小学館
2.『からくりサーカス(40)』 藤田和日郎 小学館
3.『道士郎でござる(7)』 西森博之 小学館
4.『クロス・ゲーム(2)』 あだち充 小学館
5.『あらしのよるに(1)』木村佑一 講談社文庫
6.『板垣恵介の激闘達人列伝』 板垣恵介 徳間書店

まあこんなものか。
1.まさかこう言う展開で来るとは。正直予想外。一体これからこの話はどこに向かうんだ?
2.なんか、最近の迷走ぶりが逆に面白いと言うか…。
3.すげーなーこれ。ひょっとして傑作なんじゃないかと思うよ。
4.面白いなあ。なんでこんな「間」でマンガを描けるんだろうなあ。
5.色々と褒められているので買ってみました。映画の前に読みたい。続刊待ち。
6.すげータイトルだねこれ。中身のありえない実話のオンパレードに痺れる憧れるぜ!

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2005.12.14

『私立!三十三間堂学院(2)』読了

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私立!三十三間堂学院(2)』(佐藤ケイ/電撃文庫)を読んだ。例によってamazonに書影が無いので、今度はセブンアンドアイから持って来て見た。

…………佐藤ケイってすげえな。まさか女の子一杯のハーレムラブコメ設定の上に、波乱万丈かつスリリングな大活劇、諸々の思惑が入り乱れる陰謀劇(やや誇張あり)をここまで見事に構築できるとは…。まあ、前巻からも同じような感想を書きましたけど、ますます「大河ドラマ」的な表現に磨きがかかっております。

どいつもこいつも自分の野望(=主人公をゲット)のために陥れる事をまったくためらわない姿を見ていると、人間って(女って)怖ええな…としみじみとしてしまう。もっとも、その泥沼の状況を何とか正常化しようと奮闘する者、逆に利用しようとする者、巻き込まれる者、為す術も無く無力な者とさまざまな立場のキャラクター(≠人間)を、佐藤ケイは見事な手腕で描ききっている。それぞれのキャラクターのスタンスの違いが見えるのが楽しいなあ。

つーか、何よりも、どいつもこいつも熱い女魂(なにそれ)が光っておりますなあ。己のプライドのため、あるいは一目ぼれ、あるいは計算から、己が精神を燃やし尽くし主人公へのアタックするさまは、紛れもなく『戦士』(=己がために戦うもの)に他ならない。特に今回の主人公に強烈なアプローチを仕掛ける須美や、その裏で暗躍する真奈といい、みんなすげえ「格好良い」。潔く、己の可能性と能力にすべてを賭けながらも、あるものは天命を持たず、あるものは己の心に負け敗北する。いやーお前らは一体どこの戦国武将ですか?惚れる。

まージャンル的にはバカラブコメなんでしょうけど、これはそれだけでは括れない一般性すら獲得した群像劇であると思います。これ、オタク的な素養を持たない人が読んだらどんな風に思うのかなあ。気になるところであります。

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2005.12.12

『トリックスターズL』読了

『トリックスターズL』(久住四季/電撃文庫)を読む。あいかわらずamazonには書影が無い…。

紛う事無きミステリの系譜に連なる作品も二作目か。実に真面目にミステリをしているのだけど、その真面目さゆえに品質を維持していけるのかが非常に気になる。ライトノベルの速度を維持しようとすると、どうしても西尾維新になっちゃうしな(そもそも西尾維新になるのにも大変な天才が必要です)。

ただ、現時点では内容には問題なさそう。前回のネタバレは回避しながら(でも次回以降どうすんのかなあ)展開を二転三転させている。ただまあ、前回もちょっと感じた事だけど、魔術の出来る事と出来ない事の区分けがちょっと曖昧な感じはしたな。きちんと整理すれば分かるけど、ミステリに慣れていない電撃読者には少々不親切のような気もする(些細な問題だけど)。

ネタバレすると拙いので大した事は書けないけど、「犯人」の「動機」のどうしようもなさとか、トリックよりも動機を重んじる姿勢(でもおろそかにはしない)なんかいかに暗黒青春ミステリって感じでよろしかったですよ。探偵と言う立場にも自覚的(事件に物語を付け加える傍観者)と言うのも好感度が高いです。いや、結構、これ出来が良いんじゃないかと思いますよ。まあ、僕はミステリは門外漢なので分かりませんけど。

そんな感じ。

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2005.12.11

『ボクのセカイをまもるヒト』読了

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ボクのセカイをまもるヒト』(谷川流/電撃文庫)を読んだ。

てっきり『イージス5』的なヌルイ系の話をイメージして読んでいたら、結局いつも通りの谷川流だったので一安心。底意地の悪い韜晦に満ち満ちております。ひょっとしたら谷川流版『妖獣都市』なんじゃないか、という印象もあるのだけど、現時点ではなんともいえませんわな。

今回の話は、(たぶん)「アンチ」ヒーロー、「メタ」ラブコメものであろうかと思われます。ヒーローは何故ヒーローとして成立するのか?そしてラブコメの主人公は何故ヒロインにもてまくるのか?つまり、主人公は何故主人公なのか?という部分自体が物語の根っ子になっているわけですね。「お約束」が持つ力を徹底して茶化して相対的なものに貶めるのが谷川流の黒いところであると思う。良い意味で。

1巻目の段階では、物語は何一つ動いていないのだけど、前述の伏線が張り巡らせれており、さらに底意地が悪くなっていくんだろうなあ。楽しみ楽しみ。

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ゲームの話題

『ヴァルキリー・プロファイル2』が発売決定。万歳。
 
 
あと『ローグ・ギャラクシー』を買った。これがえらく良く出来た「作業ゲーム」で驚いた。一見、FFやドラクエ的な大作の仮面を被っているけど、その実、延々とレベルを上げたりアイテムを集め続けたり武器を強化したりする一連の作業がやたら楽しくて止めどころが無い。
上記の作業が大好きな、古いRPGゲーマーには激しくオススメ。逆に、ストーリーはかなり付け足し感が強いので、RPGに感動を求める人には向かないかも。とはいっても、スペースオペラとして抑えるべきところはきちんと抑えた描写が光っていて、僕は結構良いと思う。キャラクター描写が丁寧だなあ。

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部屋の片付け、やる気と行動が噛みあわない

いい加減部屋の掃除をしないといけないのだけど、あまりに汚すぎてどこから手をつけたらよいのやら。なんかモチベーションを上げる必要がありそうだ。

1.『ROOM NO.1301(7) シーナはサーカスティック』 新井輝 富士見ミステリー文庫
2.『GOSIC(5) ベルゼブブの頭蓋』 桜庭一樹 富士見ミステリー文庫
3.『シナオシ』 田代裕彦 富士見ミステリー文庫
4.『さよならトロイメライ(5) ノエル・アンサンブル』 壱乗寺かるた 富士見ミステリー文庫
5.『食卓にビールを(5)』 小林めぐみ 富士見ミステリー文庫

1~5まで全部富士ミスです。この中でまともにミステリーと読んでもかまわないのは『GOSIC』と『シナオシ』のみ。『トロイメライ』はもはやミステリーとは別の方向に行っているし・・・。さすがの富士ミスクオリティですねえ(皮肉じゃないよ?)

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マルドゥック・スクランブルのアニメ化について

とりあえず目出度いなあ、と。真の意味でお目出度い話になるのかどうかは作品を見てから考える事にしよう。

公式サイトはこちら

ええい、とりあえずウフコックを出せ。ウフコックを出すんだ。

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2005.12.09

『WW 記憶師たちの黄昏』読了

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WW 記憶師たちの黄昏』(吉田親司/電撃文庫)を読んだ。なぜかamazonに書影が無いのでbk1から持って来ています。

うひーなんて駄目な小説なんだ!勿論良い意味で。こんなある種どうしようもない作品が世に出るなんて、まったく良い時代になったものよ。とりあえず最高!でも駄目!やっぱ素晴らしい!

まーしかし、なんなんでしょうね、この作品は。キャラクターもかなりわざとらしく感じるし、文章もあんまり好きではないタイプで、オタク知識満載のオタク小説なんだけどドクロちゃんほど尖りすぎたなセンスも無いし、ある意味、本当にどうしようもないんだけど、全編を漂うこのビミョーな痛々しさとぶっ飛びのトンデモ展開がハマると癖になる。

読者に対して過剰に『オタク』であることを要求する作品なので、とても初心者にはオススメ出来ないが、変な小説を愛する人には是非読んでいただきたい。意外とハードなオタクにも受けが良いやも知れん、と思った。

僕は好きだよ、うん。

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2005.12.08

人間って案外寝なくても生きていけるもんだな

今更の事ですか。

色々大変なイベントがあって、なんだか久しぶりの更新のような気がします。僕のネットジャンキーぶりも大分堂に入ったものよな・・・とか言ってみる。

1.『ゾンビ屋れい子(1) 百合川サキ編』 三家本礼 ぶんか社
2.『ゾンビ屋れい子(2) 姫園リルカ編』 三家本礼 ぶんか社
3.『仮面のメイドガイ(2)』 赤衣丸歩郎 角川書店
4.『神栖麗奈は此処にいる』 御影瑛路 電撃文庫
5.『座敷童にできるコト(3)』 七飯宏隆 電撃文庫
6.『がるぐる!(上)』 成田良悟 電撃文庫
7.『ガンパレード・マーチ5121 小隊の日常(2)』 榊涼介

1と2.どこかで傑作と太鼓判を押されていたのを思い出して買ってみた。それでも心のどこかでイロモノだと思っていたのだけど、これは本当に(シグルイが傑作であるというぐらいには)傑作ですよ!ホラー系の濃い絵柄だが、なぜかれい子は可愛い気がする…。しかし、なんと言っても元連続幼女殺害犯にして召還ゾンビたる百合川サキのグロ格好良さは異常です。やべー貴様はどこのターミネーターだコラァ!
3.ようやく見つけました。金髪ツインテロリイチゴパンツという何がなんだかよくわからんキャラが出てきたが、この作品にかかっては一流のギャグになってしまうのはさすがだ。
4.この作者は、まだまだ粗いところも多いけど、当たり前に面白い作品を書けるタイプだと思うので、結構期待しているのである。
5.ライトノベルとしてみると、「ふつー」としか言いようが無いのだが、登場人物たちが、当初はいかにもライトノベル的な過剰なキャラ立てがなされていたのが、巻を重ねるごとにどんどんまともで普通の人たちになっていくという、いわば逆転のキャラ立てが面白いと思う。
6.逆に、徹底してマンガ的なキャラ立てに従事しているのが成田良悟で、この人の描くキャラクターは偏っていて一面的なのだが、それはこの作者の書く物語は一枚の絵のようなもので、登場人物たちは画面に収まるピースであると考えると、そこには作者のクレバーな視点があるようで頼もしく感じる。
7.そういえばオーケストラも出るんだったな、とこの本を見ていて驚いた。買わねば。ちなみにこの作者のガンパレードマーチは大変に面白いと思う。

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2005.12.04

『ネコソギラジカル(下) 蒼色サヴァンと戯言遣い』読了

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ネコソギラジカル(下) 蒼色サヴァンと戯言遣い』(西尾維新/講談社ノベルス)を読みました。

微妙に感想の時期を外した感もありますが、ともあれ、戯言シリーズの完結編のお目見えでございます。

大方の予想に反して実にまっとうな結末である。人類最強はひたすらに不屈にして不倒であり、人類最悪はひたすらに世界の終りを望み続け、殺人鬼は人を殺さなくなり、戯言使いは正義の味方になりました。それぞれの登場人物たちは、それぞれの役割を十全に果たして、試練を乗り越えて、物語はあるべきところに落ち着いたという意味で、その意味では意外でもなんでもないのかもしれないね。

思うに西尾維新という作家は新伝綺という(おそらく実態の無い)ジャンルから連想される尖ったセンスを持ちながら、作家として本質的な部分ではまっとうなエンターテーナーであるのだろうなあ。キャラクターを立てて動かすということに限定すれば、おそらく同年代の作家の中では飛びぬけた上手さがあるように思いました。まあ、ある種の天才ですな。

もっともそれゆえの歪な部分もあって(キャラクターを大放置、戯言を抜けば三冊が一冊になるような構成など)、そう言うところは読み手の嗜好が分かれる所なのかもしれないなあ、とは思うけど。ここは単に作家として未熟なのか、個性なのか判断が難しいところだと思うので、今後の西尾維新には期待を続けていたいと思います。

戯言シリーズは終わったけれど、零崎一賊のストーリーはまだまだ続いているし、スピンオフ関係はまだまだ楽しめそう…と言うよりも、そもそも戯言シリーズ自体が(未だ語られざる)色々なシリーズの主人公キャラ総出演な物語であって、今後はそれらが主人公の話が読めるのかもしれないなあ。密かに楽しみにしていよう(とりあえず「魔女」の話を希望します)。

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分かっちゃいるけど止められない。現実逃避の悲しさよ

うーん、正直更新している余裕は無いはずなんだが…。

1.『デスノート(9)』 原作:大場つぐみ 漫画:小畑健 集英社
2.『銀魂(10)』 空知英秋 集英社

仮面のメイドガイが売っていないなーおかしいなー。
1.うーん…面白いことは面白いのだが、いい加減苦しくなってきたような。僕の頭が悪いだけかも知れないけど、駆け引きがちゃんと理屈に合っているのかよくわからない。それはともかく小畑健の画力はますます磨きがかかっておりますな。リドナー捜査官がマジエロス(きもーい)。
2.今回の銀魂は比較的に力の抜けた感じがあるが、やっぱり人情噺に落とすのが上手いと思った。ところで最近はお話がシリアスに落とす事が多いような気がしてきたけど、ひょっとして作者、余裕が無いのかな…(この作者のギャグと言うのは壮大な照れ隠しであって、本来のシリアス、お涙頂戴への嗜好を糊塗するためにあると言うのは既に常識である。たぶん)

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2005.12.01

『流血女神伝 喪の女王 (2)』読了

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流血女神伝 喪の女王 (2)』(須賀しのぶ/コバルト文庫)を読む。

面白いんだけど作者の視点が非常に高く設定されているせいで、主人公たちの行動が作者の手のひらの上にいるような気がしてならない。主人公たちの周囲よりも物語の大きな流れを動かしていく方に作者は傾注しているみたいですね。もともとそう言う話だと言われればそうなんだけど…。波乱万丈ではあるのだけど、どこか予定調和的のような気がしてしまう。読んでいる自分がスレてしまったのかな。

とは言え相変わらず予断を許さない展開で、あっちこっちから命を狙われているカリエに、またしても新たな脅威が迫りくるわけで、最強クラスの剣士が二人ついているわけだけどやっぱり前途多難だよな。どこまでカリエを苦労させれば気が済むんだこの作者は、と恐れおののきながら次巻に期待だ。

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当たり前のことが当たり前に出来る喜び

普段当たり前に出来ていることは出来ているうちは有り難みなど感じない。出来なくなってから初めてその素晴らしさに気がつくという話です。

何の話かといえばココログの調子が良くなったなーと。

1.『春待ちの姫君たち』 友桐夏 コバルト文庫
2.『本格小説(上)(下)』 水村美苗 新潮文庫

うーん、こんなに本を買っていて良いのだろうか。忙しいのに。
1.『白い花の舞い散る時間』で読者を仰天させた友桐夏の新刊でございます。まだ全部は読んでいないけど、前作の衝撃はフロックではなかったと言う事が確かめられたので満足だ。
2.タイトルといい帯といいその厚みといい読者を挑発してやまないが、そう言う分かり易い事をされるとついのってしまうのが僕の悪い癖だ。何の話かって?いや、本は厚ければ厚いほど良いということでございますよ。

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