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2005.11.21

『バルタザールの遍歴』読了

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バルタザールの遍歴』(佐藤亜紀/新潮文庫)を読んだ。タイトルをずっと「バルタザールの惨劇」だと勘違いしていたのは内緒だ。どうでも良いんですが、この間NHKで佐藤亜紀が出ていた(本当にどうでも良いな)。

佐藤亜紀のデビュー作にして日本ファンタジーノベル大賞受賞作でもある作品ですが、ファンタジーノベルの例によって売れなかったらしく文藝春秋に版元に移しての文庫化…だよね?

内容は耽美にして優雅、退廃と倦怠を友としながらも粋と洒脱を失わない小説、と言うのが僕の印象。舞台説明、状況説明を最小限にして、ついて来れる奴だけついて来いとでも言うような飛ばしっぷりはこのころから健在だったのだな、と思った。歴史小説であり恋愛小説でありスパイ小説でもあるというボーダーレスぶりで有りながら、エンターテイメントとしてきちんと成立しているのがまず見事。だが最大の魅力はやはりその文章だろう。非常に理知的かつかっこいい文体で、まあ、『天使』と比べると大分くだけた言い回しではあるけれど、何かを描写する時のイメージ喚起力は目を見張るものがある。ていうか何様ですか、自分。

まあ、とにかく極上のエンターテインメントでありました。堪能。

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