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2005.09.19

『ガトリング・メロディ』読了

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ガトリング・メロディ』(長谷川昌史/電撃文庫)を読了。

うーん…これは評価がし難いなあ。面白い、面白くない以前に、作品のテーマがあまりにもそのまんま過ぎるのが気にかかる。思いっきり乱暴な言い方をすれば、戦場における真実と人を殺す事の是非を扱っているのだけど…、だからどうした、と言うのが正直なところだ。

殺し合いを忌避するネリムが、ヤドラ語の通訳としてある部隊に協力させられる。その過程で自ら手を汚さない自分は単なる卑怯者に過ぎないのではないか、という問いを突きつけられ、戦場では理想論などは通じず、弱いものから死んでいくと言う現実を目のあたりにさせられ、しかし、それでも人は殺さないと言う自分の正義を貫こうとする…というのがテーマでストーリーなのだが、いや、まあ、なんと言うかそれは結構な事ですなあ、と言うか。言っている事は分かるんですが、そもそも戦争と言うものに対する認識も明らかではないし、殺し合いをすることの是非が、戦場と日常の中で同列で語られている(戦場で殺せば英雄、日常で殺せば殺人鬼という点が、切り分けれてないっつーか)ところもあって、どうも頭の中だけで考えられた結論にしか読めないなあ。まあ、かなり難しいテーマに挑戦しているのは分かるし、このメッセージが届く世代というのは確かに存在すると思うので、これはこれで悪くないのかな、というのが正直なところ。

まー僕には届かないメッセージみたいだった。でも、「何かを伝えよう」と言う意思を持った作者と言うのは、メッセージの伝え方が洗練されてくると化ける可能性がある。今後に期待したい。

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