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2005.08.14

『最果てのイマ』をやっている

さて、例によってゲームの話題である。当然の如く18禁だ。さあお子様は帰った帰った。

最果てのイマ』をやっている。やべー。これはやべー。何がやばいってすべてがやべー。あまりにエッジが効き過ぎでセンスが尖りまくっている。なんちゅー実験的な作品だ…。この物語と言うものを解体せんとするかのようなユーザーに対する意地悪ぶりはもはやロック魂炸裂!といった印象。これは反体制じゃ~お話に対する反体制じゃ~(大袈裟かな…)。

明らかに時系列がシャッフルされている場面の繋ぎ方(科白、状況の矛盾)、故意に読み手を誤解させようとするテキストなど読んでいて頭がぐらぐらしてくる。うおおおお……時系列の並び替えをさせてくれ…。明らかにお話が繋がっていなかったり、お話として重要なところが欠けたまま平然と繋がっていったり、断片的な場面を繋げていく展開は、一見、未完成品かと思わせるが、これはわざとやっているのは明らか。重要なところを省き、説明すべきところを説明しないその手法と言い、その断片を繋ぎ合わせ、本来の物語を推理していかなければ何一つ読者に理解出来ないところなど、まったく喧嘩を売っているとしか思えない。よーし、その喧嘩買った!
というわけで、もりもりテキストを噛み砕く日々である。

サティの音楽に乗せて奏でられる物語は、端整で、時にコミカルで、時に痛々しいまでに鋭く脆い。人間は一人では生きられず、他者を求めるという極めて現代的なテーマを、シナリオライターの田中ロミオを職人的な技法によって描いた怪作である…かどうかはクリアしてから考える事にする。


ところで、この田中ロミオと言うシナリオライターは、実に端整でそのくせやたら饒舌極まりない文章を書く作家なのであるが、その豪奢で軽薄とさえ言える文体に”認識”を巡る強烈なテーマ性を持ち合わせた、百鬼夜行を思わせるエロゲー業界にあって稀有な存在であると思う。小説、マンガを含めて僕のもっとも好きな作家の一人だ。凄く知的な作家だなあ。

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