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2005.07.19

『蟲と眼球とテディベア』読了

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蟲と眼球とテディベア』(日日日/MF文庫J)を読んだ。あー参った参った。日日日よ、あんたは本当に天才だよ。少なくとも現時点ではな(負け惜しみ)。

正直に言うと、日日日と言うのは天才と言うよりは天然ではないかと言う気がするのだが、それがなぜかと言うと、およそ普通の意味での物語の文法を無視し、物語の流れをカッティングする手腕に挙げられると思う。それはつまりどういう事かと言うと、本来であれば、世界観の説明に費やすべき場面を合えて省略したり、物語上重要なアイテムを主人公に渡すシーンをあっさりと描写させたりと、およそ演出的なことを考えると、本来はやってはならん(あくまでも僕の感覚ではの話ですよ?)事を平然とやってしまう。ところが、それで面白くないかといえば、むしろそれにより独特なテンポ、すっとぼけた味わいが生まれ、どこか良く分からない読後感を残しているように感じてとても面白い。好き放題に物語をいじくりながら、本当に重要な部分はそのままにしておいているような老練さ(と、言うのは少し違うような気もするが…無邪気さ?)さえ感じるのである。僕がこの作品内でそれを強く感じたのは、賢木愚龍(すげー名前…)に夢界獣(だっけ?うろ覚え)の卵が渡されるシーン。並のライトノベルだったら精々勿体ぶって格好をつける場面であるはずなのに、それを日日日はすっぱりさっぱりカットしてしまう。すげえ…普通の神経では無理だよこんな展開!?なんともとぼけた印象を受けてしまう。その後、色々シリアスな展開があったりバトルがあったりするのだけど、その省略によって生み出される「間の外し方」が絶妙で、なんとも不思議な読み心地だ。まあ、普通の意味での面白さではないんだけどな…。だが、その無邪気なまでの物語との戯れ方があまりにも無造作のように感じて危なっかしいな、と感じるとともにその天才ぶりには降伏するしかない。ああ、すげえよ。それは間違い無い。

なのにきちんと褒められないのは…理由はわかっている。これは嫉妬だ。醜いねえ…。

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» (書評)蟲と眼球とテディベア [たこの感想文]
著者:日日日 12歳で大学の博士号を手にし、容姿端麗、スポーツ万能、おまけに財閥 [続きを読む]

受信: 2005.08.23 17:12

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