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2005.07.23

『サマー/タイム/トラベラー(1)』読了

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サマー/タイム/トラベラー(1)』(新城カズマ/ハヤカワ文庫JA)を読んだ。こ、これはいまどき珍しいぐらいにジュブナイルの香りがする…。素晴らしい…。

例えて言えば、『時を駈ける少女』のようなSFジュブナイル的な雰囲気を回顧するような、非常にノスタルジックな作品であると思った。ひと夏の出来事を通じて体験する少年時代の終わりとでもいうような、過ぎ去りし過去への追憶が文章のそこかしこにあり、それは語り手である主人公の回想としてこの物語が語られているところからも間違い無いことのように思われる。それは既に通り過ぎた物語であり、決して戻る事の出来ない過去の出来事である。この物語は、おそらく、”決して戻れない過去”をテーマにした時間SFなのだろうな。そして、そう言う話は僕が大変大好きな物語であることは言うまでも無い(森絵都の本とも少し通ずるものがないでもない)。

また、この話は古今東西のSFへのオマージュ、引用に満ち溢れている。作中で上げられる大量のSF作品のタイトルを見るに、思わず読みたくなってしまうことは間違いなし。こう言う過去の作品へ言及することで、古きSFへの掛け橋を行おうという努力は大変に重要なことではないかと思う。残す努力をしなければ、すぐに忘れ去られてしまうものだからね。その意味でもこの作品は中学生、高校生に読んでもらいたい作品であると思った。

それにしても、僕が読んでいない名作なんて、本当にいくらでもあるのだと言う事を、この本を読んでいると痛感する。ああ、読みたい。本当に読みたい。なんだか、ますます読書への渇きが増してしまったような気がするのだが、それもまた本を読む楽しみと言うものかしら。

思いっきり話が脱線したけど、とりあえず、この本自体の続きが凄く読みたいなあ。近日中に続刊と言う事で嬉しい限り。まだかな、まだかなー。

 
えっもう出ているの?

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