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2005.06.12

『ロマンス小説の七日間』読了

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ロマンス小説の七日間』(三浦しをん/角川文庫)を読んだ。結構面白い。

突然ファンタジーロマンス風に始まるこの話だけど、それだけでは終わらないのが三浦しをん。ここで主に焦点になるのは、一人の女性の視点から綴られる何でも無い日常の話だ。その日常で無くしり逆に何かを得たりした生活を描いている。

彼女が翻訳しているロマンス小説を翻訳している内に、日々の日常からうける苛立ちもあって、ストーリーを改変してしまう。彼女の生活の中でも色々な出来事が起こっていて…というあらすじ。

面白いのは女性の日常で受けた体験が、ロマンス小説パートに反映され、そこで書かれた内容がまたさらに現実にフィードバックされるという構図であろう。ただ女性が受け身のまま愛を享受するだけのロマンス小説が、だんだん自分の力で何事かを為すというもの物語になっていくのと、女性が半同棲をしている男性との間で交わされるのんびりとしたやり取りとちょっとしたすれ違いがリンクしていくあたりが面白かった。

単純にフェミニズムに還元させる事の無い展開には作者のバランス感覚には脱帽の思いだ。まあ、男としての視点から見た読書なので、理解できていないところも多いかもしれないが…。
軽く読めて、しかも元気が出る作品である。面白かった。

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