« 本日の購入物 | トップページ | 本日の購入物 »

2005.05.25

『バルビザンデの宝冠 王の星を戴冠せよ』読了

4044450129
バルビザンデの宝冠 王の星を戴冠せよ』(高殿円/角川ビーンズ文庫)を読み終わった。高殿円のデビュー作を改題、改稿の上の新装版。とても面白かった。

やっている事は要するに、『王子と乞食』なわけですが、そこに高殿円らしい教条的な部分が説教臭くなく入っているのが良い。はっきり言って、遠征王シリーズよりもはるかに面白いのだけど、これはデビュー作で設定に囚われていないが故にのびのび書けているという事なのかも。高殿円は言わば「パルメニア記」とでも呼ぶべき年代記シリーズを書き続けているけど、別シリーズで未来や過去の出来事に言及してしまっているせいで、新シリーズを始める時もその年表から外れられないという束縛を受けてしまっている。それが物語の広がりを阻害しているように感じられて、どうにも小さくまとまってしまっているように感じられてしまうので、このシリーズはあまり感心出来ないのだよね。もっとも遠征王シリーズで多少懲りたのか、その後、歴史的事実への言及は少なくなって来ているけど。つか、最初から年表を決定して物語を作れるなんて永野護みたいな異常な才能でもなければ書けませんて。

話が逸れたけど、とにかく面白かった。ただ、これは上巻なので、下巻を読まなくては評価そのものは保留ではある。とても先が気になるところで終わっているので早く続きが出て欲しいものである。

ところでこの作品、もともと角川ルビー文庫で刊行されていたのだけど…いわゆる男同士の行き過ぎた友情が生み出す禁じられた香り(黙れ)がほとんど感じられないぞ。何でルビー文庫で出ていたんだろうか。謎だ。

|

« 本日の購入物 | トップページ | 本日の購入物 »

コメント

はじめまして。
私もバルビザンデシリーズ、というか高殿円さん好きです。
このシリーズが最初に刊行されたのはルビー文庫ではなくて、今はなきティーンズルビー文庫ですよ。
ルビー文庫とビーンズ文庫(当時は創刊前)の中間みたいなレーベルでした。
だから、禁じられた香りが感じられなかったのではないかと(笑)

投稿: aki | 2005.06.15 23:56

akiさん、はじめまして。

ああ、ティーンズルビー文庫でしたか。勘違いをしてました。きちんと調べないと駄目ですね、やっぱり。

高殿円さんはキャラクターの動かし方が好きなんですよね。そのあたりとても上手いと思っています。

投稿: 吉兆 | 2005.06.16 00:45

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/29313/4237215

この記事へのトラックバック一覧です: 『バルビザンデの宝冠 王の星を戴冠せよ』読了:

« 本日の購入物 | トップページ | 本日の購入物 »