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2005.03.10

『地獄変』読了

地獄変』(中島望/講談社ノベルス)を読了しました。芥川龍之介じゃありません。

不良グループの暇つぶしの遊びによって、源正義は14歳で死亡する。怒りと絶望の中で殺された正義は、しかし、禁断のテクノロジーのよってサイボーグ『ルシフェル』として蘇る。14歳の心を持った最強のサイボーグは、圧倒的な戦闘力に酔いしれながらあらぶる憎悪のままに自らを殺した少年達を虐殺を開始する…というのが前巻のあらすじ。

いやあ、相変わらずちょー面白い。今時珍しいくらいのガチンコ伝奇小説です。前作の昔の平井和正みたいなバイオレンスアクションもよかったけど、今回の風太郎忍法帳風味のバトルロワイヤルも良い感じです。もう、趣味爆発の悪玉や、馬鹿ばかしさすれすれの怪人連中とか楽しすぎるよ!アホだ(褒め言葉)ー。

前作にくらべると思春期の痛々しさは大分減った感じ。主人公の正義が、殺戮機械としての自分を受け入れてしまっているため、あまり揺らぎが無いせいかな。とは言え、愛するただ一人のためにそれ以外のすべてを殺す独善的なダークヒーローぶりがたまらない。

その主人公の前に立ちふさがるのは、これまたすがすがしいまでに邪悪な悪党である。ただ、自分の美学と趣味だけのために、何百何千の人々を殺害し、人体実験を施してなお笑うさまは、どこまでも外道かつ無道な純粋な悪そのものだ。

そして、ただ「地獄絵図」を描く為だけに血肉と臓物を撒き散らす「怪人」たちに対し、更なる暴力でもって叩き潰す最凶のサイボーグ「ルシフェル」!!蔓延る外道を圧倒的な力で蹂躙するさまは、世間的常識とか良識を云々する以前に痛快の一言。少年の快楽原則にまったくもって忠実でありビバ!といっておこう。

世間の常識?何それ、食えるの?という人にはオススメです(という紹介の仕方はどうか…)。

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