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2005.03.22

『空のオルゴール』読了

4101166412.09空のオルゴール』(中島らも/新潮文庫)を読み終わった。これは買ったものではなく借り物である。何で借りたかというと、中島らもには以前から興味はあったものの買うまでには至らなかったので、とりあえず一冊読んで確かめてみる事にしたため。貸してくれてサンキューな、みしまっちの中の人。

で、まあ、その感想なんだけど…いやー参った参った。こりゃすごいわ。ぶっちゃけ面白い。面白いのだけど、全編酔っ払いの戯言に等しいぐてんぐてんで唐突極まりない展開がなにより凄い。あらすじを語る事自体が意味がないと思わせるほど奔放極まりない展開といい、年がら年中酒盛りしている登場人物たちといい、やたらと説明的な薀蓄やらどこをとってもB級としか言いようがない。この作者、かなり行き当たりばったりに書いているような気がするのだけど…これが何故か面白いんだよなあ。
なんと言うか、やっていることはかなり血生臭いのに、緊張感の欠片もない登場人物達のせいでなんとも能天気で牧歌的な雰囲気になってしまっていて、そのあまりのしょーも無さには脱力と乾いた笑いがこみ上げます。オチも素晴らしくどうでも良くて素晴らしい。く、くだらねー(褒め言葉)。

なんとも不思議な読み心地で、なんだか気に入ってしまいました。他の本も読んで見ようかな。

ところで町田康の解説はいささか大上段に構えすぎだよなあ。深読みし過ぎだって絶対。作者がそこまで深い事は考えているとはとても思えないんだが。これは果てしなくダメダメな空気を楽しむ作品なんじゃないかという気がするね。
ただ、中島らもは本当にたくさん本を読んでいる人だという事は良く分かった。巻末の参考文献一覧にはすさまじい量には驚いてしまった。ざっと数えたところ44冊あるけど、とてもそこまで文献がいるような作品じゃないよなあ…というのは禁句?

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受信: 2005.03.27 19:49

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