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2005.03.21

『嘘つきは探偵のはじまり』読了

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嘘つきは探偵のはじまり』(川上亮/ファミ通文庫)を読了。ああ、この川上亮は良い川上亮だ(偉そうだ)。

作品ごとに『素晴らしい!』と『くだらねえ…』と(僕の)評価が二分されるという複雑な作家であるところの川上亮の新作。川上亮名義ではこれで三作目。ファミ通文庫には秋口ぎくる名義でも書いていたので、えーと、初登場と言うわけではない、かな。この作品は『素晴らしい!』の分類出来そうで、いや良かった(僕が)。

金稼ぎのために銃の密売を探る主人公達が、偶然の事故に出くわしたり、チャイニーズマフィアに雇われたりしながら事件を解決する話。偶然に偶然を重ねる強引な展開など好き嫌いは分かれると思いますが、気楽に楽しめる一冊です。

基本的に悪人(とも言い切れないが善人では絶対無い)しか登場しない話で、それぞれの欲望のままに行動を起こしています。倫理観もかなり狂っており、おいおいそれでいいのかと突っ込みたくなる場面が多数あって、これが許せるか許せないかで作品の評価がかなり変わってきそうな気もします。僕は…実は結構厳しい(えー。

それにしても、どいつもこいつも刹那的な生き方をしているなあ。将来とか未来とか、あるいは現実と言うものに対する絶対的な拒否感がこの作品の根底にあるようにも感じるのだけど、まあ、この作品に限った話じゃないけどな。どこまでも現実を認識できない地に足のつかなさが、川上亮の持ち味であり弱点でもあるのだろうと言う気がする。現実からのひたすらに逃避する自分を、完全に肯定してしまっているところがこの作者のいけないところだと思うのだけど、余計なお世話と言うものですかそうですか。

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