« 『ブラックベルベット 病める真珠が愛した司祭』読了 | トップページ | 『リリアとトレイズⅠ そして二人は旅行へ行った(上)』読了 »

2005.03.12

『撲殺天使ドクロちゃん(5)』読了

撲殺天使ドクロちゃん(5)』(おかゆまさゆき/電撃文庫)を読了しました。いやはや、いつも通りとしか言いようがありませんね(つまり素晴らしかったということ)。

面白い事は間違いないのけど、読み終えたあとに残るものが何一つ無いあたり見事なまでにライトノベル。ライトノベルの典型に限りなく近い作品だが、これを読んで「なるほど!ライトノベルというのはこういうものなんだね!」と言われたらそれはそれで抵抗感を感じてしまうなあ。

さて、作品について書きたいと思うのですが…えーと何を書けばいいのだろう…。読み終えたはしから内容が抜け落ちて行くんだけど…。え、えーと、とりあえず、木工ボンド部というのが存外まともな部活だったというのが最大のポイントかな。しかも、主人公の桜くんには類まれなる木工ボン道(注…木工ボンドのみを用いた芸術。まだ世間には知られていないが、極めて奥が深い世界があるという…事実があるかどうかは知らない)の才能があったため、ついには木工ボンドの精が降臨し、桜くんを新たなる地平を導いてくれるのであった…。何だこの話。(それにしても桜くんは、短歌を瞬時に作成したりと何気にハイスペックな男なのかもしれないな…。問題は彼の才能はあまり一般社会では役に立たない方向に豊かであるという事ではあるが)

とにかくそう言うわけで、内容についてはあまりに語り難い作品であります。そもそも、この作品は脊髄反射的なボケとツッコミを繰り返す漫才小説であり、ギャグ漫画の持つスピード感を小説というフィールドで表現しようとした極めて実験的な作品なのである(と冲方丁はコラムに書いていた)。他の誰もが考えながら決してやれなかった事をこの作品は行っているという事であり、その意味では唯一無二(ユニーク)な存在であるといえましょう。

まあ、そんな事はどうでもいいのですが(いいのか)、思わせぶりに出てきたわりに数ページで消え去った後輩こと弓島千佳ちゃんはいったいなんだったのか…次回への布石だろうか。なんてあからさまな…テコ入れでしょうか(おい)。

続き物としては高品質安定というか、要するに楽しかったのですが、小説としてはぐだぐだというか滅茶苦茶なのは相変わらず。この人って絶対センスと勘だけで小説を書いているよね…。いわゆる「小説技法」からはかけ離れたところにいる作家だと思う。(しかし、この作者はドクロちゃんを終わらせたらどうするんだろ…。別の話をかけるんでしょうか)。

|

« 『ブラックベルベット 病める真珠が愛した司祭』読了 | トップページ | 『リリアとトレイズⅠ そして二人は旅行へ行った(上)』読了 »

コメント

木工ボンドといえば、コニシボンドだな。
中学生の時、所属してた吹奏楽部の顧問がコニシという奴で、かなり厳しい人だった。
一年で部活の休みが一週間もなかったからね。

そんなわけで、あまり良い思い出がなかったりw
このコメントも本文と全然関係なかったり。

そういえば、今君から借りた触手やってるけど、この触手知ってるっ!
俺のマブダチじゃん!!

投稿: みしまっち | 2005.03.12 22:53

先日、某D氏と名古屋で別れた後、帰宅した家でこの作品のアニメを見たのですが・・・・
すさまじかったです。

いや、よくもテレビであそこまで・・・・

うちの親父は、天使なのに撲殺って悩みこんじゃうし・・・

あれ、DVDだと差し替えられた映像も見れるのだろうけど・・・見たくねー

で、そのスタッフリストにあった「木工ボンド」ってそういうことですかぇ?
ふーむ・・・

エロマンガ描きに「木工用ボンド」ってPNの作家がいるのは知っているけど・・・

投稿: きつねのるーと | 2005.03.13 16:03

今日も飛ばしておりますなあ…>みしまっち殿
僕は高校在学時、放送部に所属していたんですけど、これが僕の代で部員が実質僕だけしかいなくなって大変苦労しました。ああ、それもこれもいい思い出だなあ…と思えるほど悟る事が出来れば人生が楽になるんですけどね。

そうか、貸した触手を気に入ってくれて何より。愛でてやってください。…あ、「魔法少女アイ」の事ですよ?

>きつねのるーと殿
ありゃ!?アニメは昨日放送ですか?しまった見逃した…。

ともあれ、撲殺っぷりが手加減されていないようで何よりです。ところで、ひょっとしてお父上も一緒に見ているんですか?一緒にドクロちゃんを見るとは…ちょっとチャレンジフルじゃないでしょうか…。

投稿: 吉兆 | 2005.03.13 21:11

いや、あれくらいならフツーにセーフです。

一番きわどいのはMOND21(CS)の「MOE TV」ですから・・・・。
さすがに、これでヌトヌトグチャグチャになったときは緊急回避を図りますけど。

ちなみに家の親父、昭和一桁の癖して結構アニメ好きらしい。おいらがいなくても見ているアニメが結構多いらしい。(コナン、乱太郎、おじゃる、さざえさん等)
一緒に見ていたやつで、好みだったのは「逮捕しちゃうぞ」とか、「御伽草子」とか、「イニシャルD」。
「逮捕」の実写版も見たらしいが、ありゃ別物だ
だそうです。どこが?と聞いたら「中島君」が長嶋なのは適任だけど、サングラスをかけていないのは中島君じゃない!だそうです。

侮れん。ちゃんと肝を押さえている・・・。

もちろん、THのマルチもちゃんと識別しているようです。ただ、話の名前とキャラクターまでを一致させるつもりは無いようで、かなり愚茶混ぜになってますが、まぁ、そこはそれ、おいらも似たようなものですから・・・・

投稿: きつねのるーと | 2005.03.15 20:33

おお、素晴らしい逸材ですね。というか、御伽草子を見ている時点ですでに水準をオーバーしていますよ!
逮捕の実写版に至っては僕も見ていやしないです。

マルチを理解しているというのは…まあアニメでもやっていましたからね。これでギャルゲーの領域に手を出したら前人未到の領域ですよ!

さすがにそれは無いですか…。

投稿: 吉兆 | 2005.03.16 21:46

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/29313/3272155

この記事へのトラックバック一覧です: 『撲殺天使ドクロちゃん(5)』読了:

« 『ブラックベルベット 病める真珠が愛した司祭』読了 | トップページ | 『リリアとトレイズⅠ そして二人は旅行へ行った(上)』読了 »