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2005.02.28

『ゼロヨンイチナナ』読了

ゼロヨンイチナナ』(清水マリコ/MF文庫J)を読了。相変わらず地味に面白い。

世界を暗い方へ導こうとするなんだか良くわからない組織と、たまたまそれに関わってしまった主人公たちというのが基本の話であるが、別段その組織というのは裏社会で権力をもっているとかそういう分かりやすい敵ではないのが特徴か。人のネガティブな感情を肯定し、後ろ向きな思考を推奨するその組織は、要するに弱さや挫折を人々の心にもたらす世界そのものとさえ言える。主人公達は一介の学生に過ぎ無いのだが、組織のあまりの得体の知れなさゆえにその心の強さだけで対抗する事が出来るのである(というかそれしか出来ない)。

必然的にその戦いは明確な敵が存在するものではなく、常に自分の心と向き合うことになる。主人公達に降りかかる試練は都市伝説的な異界と結びつく事で乗り越えられる形での困難となっており、またその現界とは異なる法則でもって存在する異界(幽界?)においての闘争は、その法則を見出すというゲーム的なルールに則って行われる事になるという点が不思議な感じだ。

なんだか自分でも何を言っているのか分からなくなって来た…。とにかく、この作品はちょっと語り難いですね。何が面白いのか論理的に説明できないのだけど、あえて言うならこの世とは異なる世界という意味での異界の雰囲気を上手く捕えているんじゃないかと思う。しかし、逆に(あるいはそのため)物語の構成などを思いっきりぞんざいにしているところがあって、例えば今回の主人公が事件に関わるきっかけというのがなんと「逆ナン」…おいおい、ちょっと待てよ…いくらなんでも適当すぎるだろ。他にも展開の強引なところはたくさんあって、しかし、その強引さが不思議な感触をもたらしている事も否めないので一長一短なのかもしれないなあ…。

都市伝説が好きな方なら楽しめるんじゃないかなー。

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ゼロヨンイチナナ / 清水マリコ ゼロヨンイチロクという作品の続編。 ゼロヨンイチナナというのは0417で、物語のキーワードにもなっている。 あんまり関わってこないけど。 前作ではそんなこと無かったはずなんだけどなー …… (*´ω)あんまり内容覚えてないけど 前作..... [続きを読む]

受信: 2005.09.03 00:06

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