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2004.09.14

本の感想(色々と)続き

な、なんと…「砂ぼうず」を見る方法がない…ッ(血涙)
こんな事が、このような理不尽があって良いものだろうか!!いや、良くない!!!我々はここに断固たる決意を表明し、不屈の魂を持ってこの圧政に抵抗する事を誓うものであるッ!!

…いや、そんな事はどうでもいいんですよ。何で「砂ぼうず」が関東圏で見られないんですか(関東大砂漠が舞台なのに…)。これは大いなる損失ですぞ!?あー、マジショックー。「砂ぼうず」よりいらない作品は一杯あるのになあ。ほら、ガン…ゲフン、ゲフン、んー。…何でもありません。

さて、本の感想の後編に行って見ましょうか(逃げたわけではない)。
まずは、高殿円シリーズから。

ジャック・ザ・ルビー<遠征王と双刃の騎士>
エルゼリオ<遠征王と薔薇の騎士>
ドラゴンの角<遠征王と片翼の女王>
「黎明に向かって飛べ 」
尾のない蠍<遠征王と流浪の公子>
運命よ、その血杯を仰げ<遠征王と隻腕の銀騎士>」高殿円 角川ビーンズ文庫 (小説)

シリーズ毎に感想を行きます。
この遠征王シリーズ。異世界歴史ファンタジー…っぽいもの。主人公は、男装の麗人にしてパルメニア国王、アイオリア一世。基本的に彼女がいろんなところに行って巻き起こるドタバタ劇。最初はコメディ色が強いのですが、話が進むつれて過去の因縁から生じる情念に満ちた愛憎劇の幕が開ける…。うむ、良いなあ(変態)。

まあ、最初に結論からいっちゃうと、個人的には凄く惜しい作品です。大国間の陰謀、人々の情念という、やりようによってははるかに壮大な物語になる素地はあるのに、作者の(物語の)視点は常に個人のレベルに留まっている。国と国が争いあい、人が死んでいるというのに物語は国王とその周辺しか描かれない。舞台の幅が狭いのですね。
勿論、それがつまらないといっているわけではありません。個人の物語としては、何の問題も無く楽しめます。
ただ、主人公たちが私怨で起こした戦争で、おそらく数千人が死んでいるのであろうというのに、その描写を完璧に省いてしまうのはいかがなものかな…。大体、主人公たち、全然政治をしてねーし…。
田中芳樹で慣れ親しんだ身としては、どうしてもその点に引っかかってしまいますね。
しかし、銃姫で感じた、シンプルな物語の作り方はここでも健在です。というか、変に色気を出して描写を追加すると、この人の場合、プラスに働かないという事に気が付きました。
番外編である、「黎明に向かって飛べ 」は、番外編であるがゆえに、無駄な描写が無くなり、物語の骨格が剥き出しです。肉付けされていないので、キャラクター小説としては物足らないと言えなくもない。ところが、なぜかこれがものすごく面白い。もしかしたら、シリーズで一番好きかもしれない。それほどに、語られているお話(プロットとも言える)が良いのです。遠征王シリーズも後半になっていくに連れて、冗長に感じられた部分が削ぎ落とされて面白くなっていきました。
こーゆータイプの小説家もいるんだなあ、と感心する事しきりであります。


そのとき翼は舞い降りた」 
そのとき鋼は砕かれた
そのとき君という光が

で、次がこちら、そのときシリーズ(で良いのか?)。今回、視点となるのは15歳の(元)普通の女の子であるので、そんなに前シリーズのような違和感は感じませんでした。物語が主人公の成長物語であるので、視点が個人に固定されていても、むしろ自然とさえ言えます。まあ、それでも王様とか出てくるんですけどね。相変わらず戦争とか生死に対する描写は薄いよなあ…。いや、これはレーベルの傾向なんでしょうから、文句を言うのはお門違いなんですけどね。
主人公の性格がかなりひねくれていて良い。僕は現実でも小説でも、ちょっと捻じれているタイプが好きなのです。
しかし、その意味では、主人公のライバル(兼ラスボスだろうか…?)であるミルドレッド隻眼王(男)がお気に入りだったりします。容姿端麗、金持ち、気位が高い、生意気、性格がねじくれていると、少女小説における「王子様属性」を完備した男性には嫌われるタイプ№1のではあります(…偏見ですか?)。しかし、その実、根っこの部分は素直で、望んでも叶えられなかった愛情を与えられると有頂天になってうきうきしている様を見ていると…うーん、愛い奴、とか思ってしまったりします(当方、男)。まあ、どっちにしろハードな最後が待っているんだろうな…。
相変わらずシンプルで、極々当たり前に面白い作品。このシリーズ気に入りました。

やべ、長くなりすぎた。
うーん…続きは後日という事で(おい)。

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